【イナイレ】おお、神さまは天の上:1 (ページ48)

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「見てろッ、お前たちにもう一度本当のサッカーを思い出させてやる！」

円堂が宣戦布告をして始まった後半戦。早速御影専農は守備を固め、思う様に攻めることが出来ない。

『正確に相手を確認して対応してる……となると、完全に動きを読まれている訳だ。データを上回る何か、トリッキーな事を起こしてやれば隙が……』

「だああぁぁあ！！」

『……ああ、居たなぁ。データ通りに動けない、常識や数式に囚われない、自由なる大馬鹿者(・・・・)が。』

円堂は叫びながら走り出し、ボールに突っ込んだ。当然円堂はGKなために、御影専農からしたらドリブルもシュートも予想する以前の問題だろう。

予想外の動きに御影専農はボールを失い、円堂はゴールに向けてシュートを打つ。決まりはしなかったが、何かが確かに変わった。

「行くぞォ！“パトリオットシュート”！！」

そして、今度は御影専農がシュートを放つ。円堂はゴールを背に走り出し、豪炎寺に呼びかけた。

「止まるな、シュートだ！！俺を信じろ！！！」

下鶴の“パトリオットシュート”を、円堂と豪炎寺の2人が同時にボールを蹴る。驚くべきことに、倍以上の威力で弾き返した。

長距離シュートが決まり、1-1の同点。

『守備と攻撃が同時ならって……そもそもGKが前に出るだなんてこと、誰も予想しないよ円堂。まぁ、何でもいいがね。』

またしても雷門中がボールをカット、特訓の成果が目に見えて発揮され、上手くボールを繋ぐ。しかし、囲まれて身動きが取れなくなった。

ふと、染岡はノーマークの大神を見つける。大神と目が合えば、ヒラヒラと手を振った。

「……大神ッ！！」

『おッと、OK。任せたまえ、僕も成果を見せるとしよう！』

大神は受けたボールを踵で地面に叩きつけた後、高く飛び上がる。

『これは、あの時散々皆を馬鹿にした……怒りの重さ(・・・・・)だ！』

「何？！君のシュート技は、データに無い……！！」

凄まじく回転したボールを、靴底で蹴りつけた。それは真っ直ぐにゴールへと向かい、杉森を破って見せる。

『その名は───“怒り(ザ・グラム)”。

……あははッ！僕は君たちの脅威になったかな？』

スコアは1-2。雷門中、逆転。