【イナイレ】おお、神さまは天の上:1 (ページ29)

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「大神、染岡、ナイスだ！

皆、分かったぞ！“ゴーストロック”の秘密が！」

円堂が生き生きと、自分たちの身に起こった現象を説明してみせた。目金のフォローも入り、聴覚と視覚に訴えかける催眠術であることを明かす。

「まさかそんな事が……そう言えば、大神は円堂が叫ぶ前から動いてただろ。どうやったんだ？」

『う〜ん……まぁ、ゲーテ様様ってところかな。』

「大神さん、結局何も分からないでやんす……」

「へッへッへッ！やぁッと気づきやがったか、だがもう遅いぜ！！」

尾刈斗中監督が大きくに叫ぶ。円堂は相手監督に負けじと声を張る。

「まだ終わっちゃいない、俺たちの反撃はこれからだ！」

『あはは、君たちの動きがゆっくりに見えるよ。僕ってば、成長したのかな……少林寺くん！』

センターサークルまで上がっていた大神が、尾刈斗中からボールを奪う。前にFWは居ないため、バックパスでボールを渡した。

「FWにボールを回すんだ！」

「でもキャプテン、染岡さんのシュートじゃ……！」

「あいつを信じろ、少林！！」

円堂は円堂らしく、キャプテンらしく、チーム全体に声を掛ける。

「俺たちの1点は……全員で取る1点なんだ！」

「俺たち……全員……」

「皆、上がれ！！」

風丸が率いて、前線に攻め込む。1年は染岡を信じた様で、ボールを渡した。

『さて、続いてあのGKだけれど……豪炎寺くんは気付いている様子だし、心配は無用の様だ！

あははッ！！』

染岡は空高く“ドラゴンクラッシュ”を放った。全員が困惑する中、豪炎寺は敵の間をすり抜ける。

「どこ狙ってんだ、染岡！」

「違う！シュートじゃない、パスだ！！」

持ち前のジャンプ力でボールに行き着き、豪炎寺は“ファイアトルネード”を放った。

“ドラゴンクラッシュ”と“ファイアトルネード”の2つの威力を併せ持つ連携シュート、“ドラゴントルネード”が誕生した瞬間だった。

ゴールのホイッスル、スコアは同点。
その後も終了間近、同じように染岡と豪炎寺の連携技によって4点目をもぎ取った。スコアは4-3、逆転勝利。

『実質、ハットトリック達成じゃないか！

あははッ───最高だね、君たち！！』

フィールドに、試合終了のホイッスルが鳴り響いた。