【イナイレ】おお、神さまは天の上:1 (ページ28)

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後半の始まりは最悪だ。

豪炎寺はシュートを打たず、それによって2年生からのヘイトが集まった。染岡はシュートを止められて、1年生からの信用を失っている。

「それじゃあ、そろそろ……ジ・エンドにしてやるか！

てめぇら、“ゴーストロック”だ！！」

『おっと、来たねぇ。』

後半が始まって暫く、ついに尾刈斗中が動き出す。尾刈斗中の監督が言葉を呟き始め、幽谷は手を前にかざした。雷門イレブンの動きが止まる。

「“ゴーストロック”！」

『……そう。この試合、全てが目障りなんだ。』

大神は全てをシャットダウンするように目を閉じた。

『他人に命令を下す者には、資格が要る。』

かなり前に、とある本で読んだ1ページを朗読する。

『それは、これから築く未来の姿をはっきりと見据えていることだ。』

目をゆっくりと開き、迫る相手を視界に捉えた。

『命令する相手に“あなたがこれをやってくれれば、未来はこうなる”のだと……』

ボールを持った敵は目前。

『はっきりと、説明できることだ。』

「そうか、そうだったのか！！」

大神は尾刈斗中の選手から、軽やかにボールを奪って見せた。円堂が納得したように叫んだのは、それと同時だった。

「ごろごろごろッドッカーーン！！」

円堂は叫びながら手を叩く。

「……？！動けるぞ……！！」

『敗北の未来が見える説明なんて、僕らにとって不合理だ！！

───染岡くん！！』

大神が大きく染岡にパスを出した。動ける確信をした染岡は、そのまま“ドラゴンクラッシュ”を打ち込む。悔しくも止められたが、雷門イレブンは動けることに困惑していた。