【イナイレ】おお、神さまは天の上:1 (ページ13)

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「先輩、顔死んでますよ。」

『罪悪感で死にそうだよ……』

ついに、帝国学園との試合当日。

大神は同じ生徒会メンバーの後輩と共に、学校敷地内の生徒を誘導している。雷門中サッカー部と帝国学園サッカー部との試合に生徒は興味津々で、生徒会と風紀委員が整頓させても徐々に乱れていく。

『来てすらいないのに、何故こんなにも乱れるのだろうか。』

「まぁ、まだ来てませんし、少しずつ誘導しましょうよ。ね、先輩。」

『それもそうだね。』

───遡ること数日前。

大神が当日の運営により参加出来ない旨を伝えると、ほぼ全員からバッシングを受けた。

当然だ、今回はこの大神Aが悪いのだ。

『本当にごめん、明日あたりに部活申請しようと思っていた僕が馬鹿だったんだ……』

「み、皆よせって！大神も頭を上げろ、なッ？助っ人に入ってくれる気持ちは本物だったんだろ？」

『……君たちの力になりたいと思ったのは本当だ、僕は同情で動くような人間じゃない。』

「───な？部員は呼び込めばいいって！

あとまだ2日もあるんだぞ！！」

大神の嘘偽り無い言葉と、円堂の演説にその場の全員は少しずつ押し黙っていく。大神の練習への熱心な取り組みは、確実にその場の全員の心を掴んでいた。

───かくして、結局この事は不問になったのだ。

「あ、来ましたよ。先輩。」

『みたいだね……』

大きな車が門前に停り、重々しい空気が漂い始める。ゲートが開けばカーペットがひかれ、中から多くの少年たちがカーペットの傍で向き合う。まるで、軍人のような動きだ。

そしてついに、帝国学園サッカー部が降りてくる。

『君たちに、幸運を。』

勝利の女神よ、どうかあの子達に微笑んで。