【イナイレ】おお、神さまは天の上:1 (ページ26)

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「これで豪炎寺は、雷門サッカー部の一員だ！みんな仲良くやろうぜ！」

「豪炎寺修也だ。」

部活時間、とうとう豪炎寺が部室に顔を出した。あの日と同じように、10番のユニフォームを身に付けて。

『(襟……)』

1年生が感激する中、無論染岡は黙っていない。険悪なムードの中、大神はただひたすらに豪炎寺の襟を訝しげに見つめる。

『(普通は折り目の癖がついて、あんなに綺麗に立つとは思えないんだけれど……)』

世の中には不思議なこともある。

「皆、居る？」

「これ、見てください！」

部室にマネージャー2人が訪れ、染岡は掴んでいた豪炎寺の襟元を離した。小さな机にパソコンが置かれ、映像が映し出される。

「これは？」

「尾刈斗中の試合です！」

新聞部の腕を自慢している音無を背に、全員パソコンの映像に注目する。映像には動かない相手チームと、その間をすり抜けてゴールに向かい、シュートを放つ尾刈斗中の選手が映っていた。

「なんでアイツら止まってんだ？」

「多分、動けないんです。

噂では、尾刈斗中の……呪いだとか……！」

音無は両手首の力を抜き、甲を強調する。よくテレビなどで見かける、「恨めしや」というやつだ。

「「「の、呪い…？！」」」

「呪い、か……」

怯える者、訝しげに考え込む者、疑問に持つ者、様々な反応を見せた。

『では、対抗して尾刈斗中選手の名前と顔を把握して藁人形でも打つかい？

……冗談だよ、神聖な神社の木に釘を打つような非道な真似はしないとも。それに、そもそも五寸釘なんてそこらのホームセンターじゃ購入できないから面倒だよ。』

「そもそも、論点はそこじゃないんだよ！冗談だとしても、藁人形で対抗するっていう話が出ること自体が問題なんだよ！！」

半田がほぼ全員の心を代弁して怒鳴った。