認めるに足る炎魂 ページ46
フラつきながらも、ラファーガは剣を支えに立ち上がる。
しかし、無駄な事をと、ザガートが再びラファーガに右腕を向けた。
いかん!
煉獄は駆け寄ると、ラファーガを背に庇い、日輪刀を右手に握ったまま両腕を広げて、ザガートに向かい立ちはだかった。
煉獄「止めろ!これ以上罪を重ねるな。この男は、御前の仲間…大切な配下の筈だ。俺の前で傷付ける真似は…許さん!」
ザガート「宝玉と装備を奪われたその姿で、ラファーガを護ろうと言うのか。今一度だけ言う。大人しく引き下がるならば、命は取らぬ。頷くなら、其処に居る仲間二人と、私が元の世界に帰してやる。この戦いから手を引け、然もなくば…死だ!」
だが、煉獄は静かに頸を横に振り、毅然と言い返す。
煉獄「そんな脅しには乗らぬ。其れに…異世界の垣根を飛び越せる転移魔法を操れるのは…エメロード姫だけの筈だ。例え貴様にも扱えたとしても…この場で逃げるような真似は為ない!」
その時…
”異世界の若者よ、汝の覚悟と意志の力…我に示せ”
煉獄(…っ!レイアース!?)
頭に響いてきたレイアースの声。
もしや…この戦いをあの試練の間から…閉ざされた扉を通して見ているのか?
煉獄(俺が…ザガートを前にしたこの局面で、魔法騎士に為る為に答を…出せるか否かを見定める…と?)
”汝は如何する?”
”さあ、示せ!汝の覚悟と意志の力を…そして、答を!”
頷き、煉獄はザガートを見る。
煉獄「先程の答だが、断る。此処で逃げたら、セフィーロの人々の想いは…共に戦ってくれた竈門少年や不死川の想いは如何為るんだ!クレフ、プレセア、フェリオ、助けてくれた…支えてくれた沢山の皆の想いは如何為るんだ!約束為たのだ。必ずセフィーロを救うと。約束は護る。俺は、必ず魔法騎士になる。竈門少年と不死川と共に!エメロード姫を助け出し、そして、3人で元の世界に…帰るんだ!!」
この時、炭治郎と不死川は意識を取り戻し、ザガートに相対する煉獄とラファーガを視界に捕らえた。
だが、ザガートは再び魔法を放つ。
ラファーガ「っ!危ない!」
魔法に背を向け、煉獄を抱えて護るラファーガ。
グオォォォ…!
煉獄「ラファーガ!」
ラファーガ「くっ、彼等には…手出しはさせん!」
だが、ザガートが魔法を止めた途端、
ラファーガは膝を折り、頽れてしまった。
煉獄「ラファーガ!しっかりしろ!」
しかし、揺さぶるが、ラファーガは目を開かない。
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みこち(プロフ) - 光柱の沙さん» 有難う御座います。本編間もなく再開します! (2022年11月4日 5時) (レス) @page4 id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
光柱の沙(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2022年11月3日 22時) (レス) id: 35c79308e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みこち | 作成日時:2022年10月31日 4時