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ドスッ！
煉獄(画面外)「竈門少年っ！無茶な真似を！」
伊之助(画面内)「おい！刺されたのか？！」
炭治郎「くっ…大丈夫だ！」
炭治郎は痛みに耐えながら、車掌を日輪刀の柄で叩いて昏倒させた。
かごめ「えっ？な、止めなさい！血が止まらなくなるわ！」
画面内の炭治郎が自分の腹部に刺さったナイフの柄を掴んで引き抜こうとしている。
普通はそうだ、刃物で躰を突かれた場合、通常は適切な治療を受けるまでは決して刃物は躰から抜いてはいけない。
穴の開いた躰の栓の役割をしているからだ。抜けば傷口が開いて出血が止まらなくなってしまい、大量出血の危険が高くなる。
カランッ！
ナイフを抜いて床に放ると、炭治郎は気絶している車掌の制服の肩先の布を掴むと、壁際まで何とか引き摺っていく。
ジバニャン「頸骨を斬る時に巻き込まないようにしてるんだニャ」
伊之助「何で助けんだよ！そんな糞野郎放っとけ！」
気持ちは判る。が…車掌とて厭夢に弱みに付け入られて利用されたに過ぎないのだ。救える余地があるなら救わねばならない。
かごめ「ねえ、これ傷の手当ては何時やるの。この時は速く厭夢の頸骨を斬らなくちゃいけないから出来ないにしても…急がないと傷口が悪化するわ」
ジバニャン「厭夢を倒してから、運ばれた海岸で煉獄さんが、呼吸の血止めのやり方を教えてくれて、其れで傷口を体内の裂けた血管ごと塞ぐニャ、だから心配無いニャ」
煉獄「俺が…？そうか、この傷では乗客の退避の手伝いは難しい。其処で俺がやるのだな」
ウィスパー「ええ。何しろ厭夢の頸を斬った直後、この汽車は派手に脱線して横倒しにひっくり返っちゃいますから」
伊黒「何を朗らかに言っている。かごめ、傷の心配は判るが、俺達は全集中常中が使える。あれさえ憶えていれば、意識が無い状態でもこの程度の裂傷なら、即時手当為無くとも問題は無いんだ。鬼との戦いではこの程度の傷等当たり前に負う位だからな」
(済みません。此処から厭夢を倒すまでの過程は他の私の小説で書いてるので、海岸の場面まですっ飛ばします)
海岸に横たわる炭治郎、目を開くと、
煉獄「全集中の呼吸が既に出来るようだな、感心感心」
いつの間に居たのか、自分の頭側から煉獄が自分の顔を覗き込んでいる。
煉獄の暖かな的確な指示により、炭治郎は無事に傷の止血と修復が行えた。
かごめ「本当に治ったわ。呼吸を極めれば様々な事が可能だって…犬夜叉も多分知りたがるわね」
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作者名：みこち | 作成日時：2022年5月6日 4時
