操り人形 ページ25
不味いと、日輪刀で針を弾こうとしたが、足元の術の為に躰は僅かしか動かない。
伊之助「クソ…呼吸を使っても駄目か!」
呼吸の型で打ち破ろうにも、躰自体に力が入らなくては手も足も出ない。
炭治郎「だ、駄目だ、躰が動かない!君達逃げろっ!!」
ドドドッ!!
煉獄「うっ…!」
しんべえ「煉獄さん!」
煉獄は何とか気合いで躰を動かし、乱太郎達に向かい放たれた針束を躰に受けた。
炭治郎は大丈夫ですかと言おうとしたが、
不意に事態は動き出した。
見れば、人形達が周りを取り囲んで結界らしき靄を作り出していた。
更には、何故か足元の陣が先程迄とは比較に為らぬ程光を眩いばかりに放っている。
明らかに相手は何らかの仕掛けか罠を放ってきたのだ。
何処から来ると辺りに視線を走らせた時…!
シャッ!!
善逸「っ!?」
ピッ!
善逸の頸目掛けて日輪刀が掠めた。
躱しはしたが、右頬が僅かに斬れていた。
敵は何のつもりか、躰は自由を取り戻している。
炭治郎「善逸っ!誰だ…えっ?!れ、煉獄さん!?如何して俺達に日輪刀を…!」
見れば、何と煉獄が自分達に日輪刀を向けているのだ。
どうやら鬼血術で躰を操られているらしい。先程の針が術の触媒だろうか。
煉獄「き、君達!奴は恐らく鬼血術で姿を消したまま術を使っている!俺に構うな!気配を探れ!針のせいか、今の俺では感じ取れない!い、急げ…長くは…持たない!」
煉獄は、日輪刀を握り締めたままの右腕を炭治郎達に振り上げた姿勢のまま、ガクガクと痙攣している。
必死に操り手の鬼血術に抵抗しているのだ。柱を此処までにするとはかなりの力を持つ鬼だ。急がねば!
利吉「何かの幻術か…?!ならば解かなくては不味い!煉獄さん、少しだけ我慢して下さい」
利吉は煉獄の日輪刀を掴む右手首を掴み、幻術返しをする箇所を探している。
煉獄「なっ…!?馬鹿者!離れろ!此は幻術何かじゃ無い!鬼血術という鬼の操る術だ。今の俺は躰の自由が効かん!俺に斬られる前に手を放せっ!」
ドッ!
利吉「ぐあっ!?」
煉獄の意思に反して、煉獄の左腕が利吉を突き倒す。
煉獄「くっ…くそ…!逃げろ速くっ!!」
必死に利吉に逃げろと煉獄は叫ぶ。
だが、操られた躰は、容赦無く利吉目掛けて日輪刀を振り翳した。
炭治郎「危ないっ!」
気配を探っていた炭治郎達は、慌てて煉獄の躰を抑え込もうとした。
だが、不意に煉獄はピタリと躰を止めた。
利吉「え…?あっ、君達!」
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EM - 炭治郎が日輪刀を無くしてキレた時の台詞ですよね? (2022年1月20日 0時) (レス) @page1 id: 41f79f6239 (このIDを非表示/違反報告)
みこち(プロフ) - EMさん» 有り難う御座います。因みに、タカ丸のこの台詞、鬼滅の刃の遊郭編のいつ頃か判りますか? (2022年1月19日 21時) (レス) @page1 id: e0b3c2b120 (このIDを非表示/違反報告)
EM - 続編おめでとうございます。 (2022年1月17日 12時) (レス) id: 41f79f6239 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みこち | 作成日時:2022年1月17日 11時