ロスト・パピヨン (ページ23)

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｢えっと、なんでみんなは私が落ちてきたこと知ってたの？｣

あの後、食べながら泣くばかりの私を優しい顔で笑ったみんなが

おなかいっぱいになってきたし、自己紹介がてらって
質問に答えてくれるくれることになった。

やっと涙が止まって、ずっと聞きたかった質問をしてみれば

そのことか、と口を開いたお父さん。

『アグリーが来たりしたら危ないから、うちは見張りの担当があるんだよ。

それで、あの辺にアグリーが来たら知らせてくれるブザーみたいなものがあるんだけど、変な鳴り方をし始めたからモニターを見てみたら、君がいたんだ。』

皇｢あそこはバリアが効いてないし、早めに保護しないと危ないから、お父さんと2人で君のこと探してたの。｣

｢それで、、。｣

じゃあコウキがいなかったら、本当に危なかったんだ私…。って、アグリーに今にも飛びつかれそうになった瞬間を思い出して、少しだけ身震いした。

そんな私の前で、あんなの久しぶりだったからびっくりしたよ！なんてお父さんが笑うから、

あれ、、？って、頭の中に浮かんだ疑問。

｢まって、久しぶりって…？他にも人間が落ちてきたりするの？｣

皇｢本当にごく稀にね。僕は昔に一度しか出くわしたこと無いけど。

君みたいにたまたま境界線に転がったりするみたいで｣

星｢おれはAちゃんが初めて！｣

皇｢え？お前も会ったじゃんあの時。忘れたの？｣

星｢？！ウソ？！｣

まあホシキはちっちゃかったから仕方ないよ、とみんなで懐かしそうに楽しそうに話す

この、＂家族＂の雰囲気が

なんだかとっても

羨ましい、

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気づけば下唇を軽く噛んでしまっているこんな自分じゃ、ここに来てもきっと誰かを傷つけてしまいそうで。

優しいこの人たちにそんなことをしてしまわないように、って

そっと下を向いた。

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