63 初恋のような ページ14
2bro新年会の数日後、今度は三人称と新年会。
ナシゴレンとして活動してから彼らとの関係もグッと縮まった。
今度は曲を作ってテーマソング的なものにチャレンジしようと構想を練っているらしい。
その時はまた、とお願いされている。
私に気をつかってくれ、新年会の会場は神奈川県寄りの東京にある肉バル。
そうは見えなかったが、結構な肉好きの集まりらしい。
私も肉食なので嬉しい。
お酒を飲むという事でみんな電車で来ている。
お店に着くと入り口に男の人が立っている。
…デジャヴ、ドンさんだ!
「Aー!みんな待ってるよー」
手を振って呼びかけてきた。
え?遅れた?
そう思って時計を確認するが約束の5分前。
肉を食らうという事で彼らは気合いが入ってるようで。
早く食わせろって事かっ。
ドンさんは私の手を握って店内へ進む。
なんか、ちょっとずつ行動が大胆になってきてませんか?
当たり前の様に握るから、嫌じゃないし拒めなかったけど。
でもやっぱり恥ずかしくなってきて顔を俯かせた。
「一一一にしてて!…A?」
「へっ!?あっ、ごめん!何っ?」
「ん…?A顔赤いぞ?…あっ!」
顔を上げた私を見てハッとしたドンさん。
無意識に私の手を握ってしまったみたいで、慌てて離すかと思いきや。
「…嫌?俺と手、繋ぐの…」
「あ、ううん…まだ恥ずかしくて」
「そか…ごめん、無意識でさっ」
どうやら彼も恥ずかしいみたいで耳が赤らんでいた。
「…でも、こうでもしないと意識してくれないでしょ?男として…」
「男…として…」
確かに側に居たり、視線を合わせたり、接触したりって、意識させるのには十分な行動だと思う。
ドンさんも例外ではない。
…んだけど、やはり兄者さんの方が積極的で。
なんというか…魅力的に感じてしまうのだ。
私とドンさんは進展しない初恋のような感じで、お互い学生か?とさえ思える。
しばらく手を握られたまま、無言で見つめ合っていた。
「あ、いたいた!二人共〜っ!早くー!」
「!?」
鉄塔さんの呼びかけに私達は我に返った。
「A、行こ…っ」
早足でみんなが待つテーブルへと向かう。
手を握ったまま…。
107人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うてちん(プロフ) - 20000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!! (2018年5月20日 16時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - 13000hit&お気に入り登録、ありがとうございます!!! (2018年2月5日 22時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - DOotakufujyosiさん» 只今、締切から解放されてますw (2018年2月5日 22時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
DOotakufujyosi(プロフ) - うてちんさん» ドンさんエンド待ってるぞ!! (2018年2月4日 20時) (レス) id: 53ca2769fb (このIDを非表示/違反報告)
うてちん(プロフ) - はくや。さん» コメありがとうございます!そう、私もおっつん推しなのに、この作品を書いている間は兄推しかも?と錯覚してしまうほど感情移入してしまいました。そして次はドンさん推しになる事でしょうw (2018年2月4日 19時) (レス) id: 77d85dec44 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:うてちん | 作成日時:2018年1月12日 14時