ジェームズからの逃走 ページ20
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リ「ちょっと…！」
『シッ！』
エバンズは怒鳴ろうとするのが、彼女の口を手で押さえて静かにさせる
耳をすませば、ジェームズの声が遠くからまだ聞こえてくる
『まだダメだ。捕まりたくないなら、しばらくここにいるんだな。』
エバンズはコクコクと頷く。
Aは手を離し、彼女の口を解放する。
リ「…何で助けてくれたの？ポッターの友達なら、あそこで場所をバラされると思ったわ。
でもあなたは逃がしてくれた。」
『友人だからって、何でもかんでも味方するわけじゃない。悪いところは注意するさ。
いくら好きでも、押し付けんのはダメだよな。』
リ「ふふっ、ぜひあの人に伝えて欲しいわ。」
エバンズは控えめに笑った。
リ「ルノワール君って印象と違うわ。
ポッターやブラックといるから、もっと傲慢な人かと思ってた。
人の気持ちを考えられない人だと。」
『俺たちの事そんな風に思ってたの？ひどいな。』
Aはケラケラと笑う
『別に2人とも悪い奴じゃないぜ？でも、まあ、突っ走る所はあるよな。』
リ「突っ走りすぎなのよ。いくら拒否してもついてくるし。
あの人、いつもブラックといるでしょう？
その状態で話しかけられると、彼のファンから睨まれるの。勘弁してほしいわ。」
『なるほど、それは危険だな。言っておくよ、シリウスは連れてくなって。』
リ「切実にお願いするわ。でも、ルノワール君もすごい人気じゃない？
今日だって、たくさんチョコもらったでしょう？」
『あー、俺、本命いるから、あんまり興味ないんだよ。』
リ「ええ！？誰？学校の子？グリフィンドール？」
エバンズは身を乗り出して、目を輝かせて聞いてきた。
『いや、俺のママンだよ。』
リ「ママン…？」
『フランス語で、お母様って意味。つまり、俺の母さん。』
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作者名：ネクタイピン | 作成日時：2022年3月2日 21時
