リーマスの秘密 ページ11
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ジ「ねーねー、リーマスって月に一度どこに行ってると思う？」
2年生になってから2ヶ月ほど、ハロウィンの日にジェームズが唐突に言い出した。
シ「どこって……母親のお見舞いなんじゃないのか？」
シリウスが、芝生に寝転びながら言った
リーマスは月に一度、学校を休んでいる
聞けば、病弱な母のお見舞いらしい
現に、今日もその日で休んでいる。
ジ「でもさ、月に一度って多すぎない？
どこの病院もここからじゃ遠すぎて、毎回来させるのは大変じゃん。
親なら、子供には学校にずっといてほしくない？」
ピ「…結局、何が言いたいの？」
ピーターがジェームズに尋ねた
Aは答えを知っている
リーマスは人狼だ。
休む日は、必ず満月の翌日
おそらくどこか人気のない場所で変身して、一晩耐え続けているのだろう。
身体中傷だらけなのも、それで理由がつく。
ジ「リーマスは…………人狼だ。」
ピーターは息を呑む。
シリウスも、大きく目を見開いた。
ピ「………で、でも、どうしてそう言えるの？」
ピーターは怯えながら聞く。
ジ「…リーマスが休むのは、いつも満月の日の翌日。
夜に暴れて、そのまま休んでるんだろうな。……でも、僕たちは友達だ。
彼が人狼でも、僕達は見捨てたりなんかしない。」
素晴らしい考えだな。
エバンズも、ジェームズのこう言うところに気づいたら、惚れるだろうに。
その晩、ボロボロになったリーマスに、事実確認をした。
ル「…………そう、だよ。僕は人狼だ。」
小さな、絞り出した声だった。
ル「…こんな奴と同室なんて、嫌だよね。いずれバレるとは思ってたんだ。
今まで、ありがとう。楽しかったよ………」
『…………何終わらせてんだよ。』
諦めモードのリーマスの言葉を、Aが遮る。
『こんな奴？一晩だけ恐ろしい動物になるのが、そんなに悪い事か？
そんなこと言ったら、毎日暴れてる俺はどうなるんだよ。今に退学させられるぜ。』
涙目のリーマスに、Aはそう言い、笑いかける。
ル「っ…本当に？…こんな僕でも、友達でいてくれる？」
『当たり前だろ。ジェームズも、シリウスも、ピーターも、俺も、みんな友達だ。』
3人共揃って頷いた。
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作者名：ネクタイピン | 作成日時：2022年3月2日 21時
