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福良「……はいオッケー！今日の撮影終わり！みんなお疲れ〜」
福良さんのカットが入り、それぞれ座ったままで伸びたり雑談を始めたり。僕もまわりと同じように身体を伸ばし、はぁー、と大きく呼吸をした。流石に5時間も撮っていれば、誰だって疲れる。現に、いつもなら横で延長戦を強請っている伊沢さんでさえ、疲れきった表情をしているし。
ある程度の雑談を終えて部屋から出ると、執務室から何やら声が。そんなに騒がしい訳ではなかったけど、なんとなく気になったので入ってみる。すると、そこでは今来たらしい川上さんが撮影に行く前と全く同じ体勢で座っているAさんと言い合っていた。
最も、Aさんは川上さんの方を見ておらず、視線はパソコン画面へと向けられている。
川上「お前にはみんなが心配してるのが分からんの？全くっていうぐらい伝わってないんか？」
『分かってるよ、伝わってもいる。でも今は、そんな余裕ないの。拓朗も分かってるでしょ』
川上「伝わってないから休まんのやろ。ちゃんと自分で分かってるんやったら倒れる前に休んで」
『これが終わったら休むから』
川上「さっき山上くんに同じこと言ってたらしいな。もう後で良いから、今すぐ休みなって」
『もう、煩いなぁ……！』
山森「Aっ！」
ガタンッ、と椅子から立ち上がった彼女は川上さんを睨み、部屋を出て行こうとする。そこで、暫く二人を見守っていた山森さんが、Aさんの腕を掴んだ。軽く、見ている僕らからでも分かるぐらい。本当に、軽くだった。
でも、
『い”っ、た…』
山森「ぇ……」
山森さんが掴んだ瞬間、Aさんは彼女の手を勢いよく振り払い、自分の腕を庇った。不自然なぐらいの反応にAさんの腕を掴んだ山森さんは勿論、他の人達も驚いていて。知らない間に撮影部屋から戻って来ていた伊沢さん達も、自分達のデスク付近で呆然と立ち尽くしていた。
伊沢「……桜舞」
『何ですか』
伊沢「腕、どうした」
伊沢さんがいつもより少し低い声を放ち、執務室内は静まり返る。Aさんは俯いたまま、服の袖を自ら捲って見せた。
そこには、日焼けのしていない真っ白な彼女の腕に、少し大きめの痣が出来ていて。見ているだけでこっちも痛みを感じるぐらい、痛々しかった。一体何の傷？どこで出来た、どういう理由で作られた痣だ？
あの過去を持つ僕にとっては、少し怖かった。
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猫さくらもち - もう最高です！見つけて一気読みしちゃいました！設定の「izwさんがちゃんと挨拶するくらい珍しい」って場所で吹きましたwww確かに珍しいですよね！ (2022年4月13日 20時) (
レス) id: f692ce80b7 (このIDを非表示/違反報告)
すずどら - 菜々さん» メッセージありがとうございます！私生活の方で色々と問題が発生しておりましたが、周囲のサポートもあって解決の兆しが見えています。まだまだ不安定になったり、テストの影響で更新が出来なくなる可能性がありますが、気長に待って頂けると嬉しいです。 (2020年7月19日 0時) (レス) id: caaf2f8cbb (このIDを非表示/違反報告)
菜々(プロフ) - 密かに読ませていただいている者です。気長に待っておりますので、自分が納得できる作品を書き続けれるように応援しています。部外者が口を挟んで申し訳ないです。ですが、楽しみに待ってます！ (2020年7月17日 23時) (レス) id: e61bb105c2 (このIDを非表示/違反報告)
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