119 ページ6
本当に、良牙くんと会えて、うれしいよ…
こんなに優しい人、初めて会った感じだよ…
最初は怖くて、どう話せばいいのか、分からなかった…
またいつか、見捨てられるんじゃないかって思ってたの…
けど、本当にずっと側にいてくれて、ずっと手を握っててくれて…
この人なら、大丈夫…
絶対に側にいてくれる…
私が納得するまで、いてくれる
って思ったの…』
って書いてあった
良：あおい…、おめぇ、そんな風に思ってたんだな
あおいは、コクっとうなずいて、もう一枚の紙を見せてきた
そこには…、
「私のせいで、絶対に弱くなってると思うの…
良牙くんは、そうじゃないってずっと言ってるけど、絶対に間違いないと思う…
だって、私のせいで、修行ができなくなってるのは事実だから…
私と会わなかったら、そんな事なかったのに…
私のせいで…
本当に、ごめんなさい…」
と書いてあった
ん…、何を言ってやろうっか…
たしかに、修行ができてねぇのは事実だ…
気合いをためる練習もしてねぇし、サンドバックだって殴ってねぇ…
今、乱馬と闘っても、ボロ負けだろうしな…
けど、一応、修行はしてる…
心のな…
だから、どう言えばいいのか、分からねぇ…
しかも、今のあおいは、話すのが難しい…
言葉に出しづらい…
どうしようっか…
良：おっ、俺の事は心配すんじゃねぇ…。おめぇは、自分の心配だけ、してりゃいいんだ…
あおいが頭をペコッて下げてきた
軽く笑ってくれた
よかった…
あ：…、っあっ、あっ、あの…
良：うん？
あ：ねっ、ねっ、ねむいの…
良：そっか、そっか…。じゃあ、リクライニングを下げようっか？
あ：っぃ、いっ、いや…、っこ、こっ、このま…
良：わぁった、わぁった…
俺がそう言って頭をなでると、軽くニコって笑ってくれた
赤坂が軽くあおいのお腹の上をポンポンと叩きはじめた
あ：ん、んっ、ん〜
あおいは、ゆっくり眼をつぶった
規則正しい息をはいてる…
相変わらず、少し苦しそうだけどな…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：田中カオリ | 作成日時：2019年4月15日 17時
