お説教 ページ17
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保健室に着いたはいいものの、佐賀美先生は不在だった。
司は一旦ベッドにAを寝かせ、水とタオルを渡す。
「本当に大丈夫ですか？どこか体調でも悪いのですか？」
熱中症だろうか。熱でもあるのだろうか。
それとも生理痛？だろうか。司は詳しくはわからないが、人によっては立っていられないほど辛いと聞いたことがある。
誰かの看病なんてしたことがないので、どう対処したらいいのかわからない。
とりあえず佐賀美先生を呼ぶべきだろうと思い、保健室に置いてある電話に手を伸ばす。
「待って」
電話を引き止めたのはA自身だった。
とにかく、ようやく口を聞いてくれたことに司は安堵し、ベッドの隣の椅子に腰かける。
「心配かけて申し訳ないんだけど、その.........」
何やら言いづらそうにAが口ごもる。
あまり人に知られたくない内容なのだろうか。
何を言われても驚かないように、司は身構えた。
「.........ただの食べ過ぎ、だと思う」
「え？」
一瞬、"タベスギ" という名の病気があっただろうか、と司は考えてしまった。
Aは恥ずかしそうに、掛け布団を口元まで持ち上げて顔を隠している。
「お昼ご飯の食べ過ぎで苦しくて、立ち上がれないほどお腹痛くて.........」
「..............心配して損しました」
ごめんねごめんねとAが何度も謝る。
対して司は一気に気が抜け、ベッド横の椅子に座ったまま布団に突っ伏した。
深刻な病気ではなくてよかったが。
「なんですか食べ過ぎって！？午後に体育の授業があることは前々からわかっていたでしょう！？馬鹿なのですか？」
「美味しいお菓子もらっちゃって、手作りだから早めに食べてって言われて〜」
あはは〜、と気まずそうにAが笑う。
さすがの司も呆れずにはいられなかった。
一時は本気で心配したというのに。
(どうして私はここまでAさんに気を振り回されているんでしょう！？)
この頃Aの存在に振り回されてばかりで、司は実に不愉快だった。
司のお説教が落ち着いたところで、Aが「あっ」と思い出したように口を開く。
「ここまで運んでくれてありがとう。さっきの司、ちょっとカッコよかったよ〜」
「これ以上振り回さないでください.........」
妙に気疲れした司だった。
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トド(プロフ) - にんじんさん» そんなに楽しみにして頂いてたとは！！嬉しいお言葉ありがとうございますー！！今後の励みになります！ (10月2日 19時) (
レス) id: a788b41716 (このIDを非表示/違反報告)
にんじん(プロフ) - 素敵な作品をありがとうございました！毎回の更新楽しみにしてて朝に読んでテンション上げて行くのが日課になってました！！ありがとうございました🙏 続編も楽しみにしてます！ (10月2日 18時) (レス) @page47 id: 96c9f21394 (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - ありがとうございます！！本当に嬉しいです😭 (8月23日 22時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - とても面白いので更新楽しみにしてます！ (8月23日 22時) (レス) id: 44f6912c5a (このIDを非表示/違反報告)
傘(プロフ) - ^^さん» そうですね。評価ばかりどっと増えたので、同じ方が入れてるのだと思います。 (8月18日 22時) (レス) id: 6ab8a556b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トド | 作成日時：2023年8月18日 19時
