151話 「とてもお上手でした」 ページ7
ゲームの音が聞こえてきた。最近聞いていなかった敵のセリフや主人公の声に懐かしさを覚えるが、それよりも。
『えっ、潜るの?ちょ、おま……うわあああああ………あ、曲がるんです?あれ……いなくなったけど?ぬ?……あ、こっちかってうわあああああああああああ!!……あ』
最後の「あ」で思わず吹き出してしまった。
ちらりと見ればジト目でこちらを睨んでいる彼女と目が合う。テレビの画面には赤いゲームオーバーの文字。
「すみません、つい」
『どうせ下手くそですよ』
拗ねながらテレビ画面に視線を戻した彼女。
これは中々に面白いとパソコンを見ているフリをしながら彼女のプレイするゲームを盗み見た。
ドタバタ焦りすぎもいいところで、プレイキャラがぐるぐる回っている状態だ。レオン、目が回るぞそれ。
そうこうしていればぱっくりと食べられて……案の定またゲームオーバーだ。
『………銃兎さん』
「なんですか?」
しょげた顔でこちらを見てくる彼女に笑いをこらえながら返事をした。
悔しそうな顔をしながら「ん」とコントローラーを向けてきた。
「……仕方ないですねえ」
頼まれて仕方なく、といったニュアンスなのは建前だ。
パソコンをスリープ状態にしてソファに座っている彼女の隣に移動した。コントローラーを受け取り、コンティニューを選択する。
「と言っても、久しぶりなので出来るかわかりませんが」
『出来なかったら大爆笑しますね』
「それはそれは……精々笑われないようにしないと」
何度も見たムービーはスキップしていいだろうと、スタートボタンを押した。
結論から言おう。
銃兎さん上手すぎて逆に笑える。ノーダメージだし、ハチャメチャなスピードでデルラゴさんを倒してしまった。
俺からするとデルラゴさんの攻撃の時に銛を当てれる道理が分からない。何がどうなっているんだ。
「はい、終わりです」
『………なんかすごく悔しい』
「あはは、4はやりこみましたからね」
ムービーも終わって、チャプターエンドの画面が表示される。
もう少し進もうってことで先に進むことに。ボートに乗って対岸に向かうとわんわんおがいっぱい出てきたわけだが勿論バイオのわんわんお。
『うわあああああ!お犬様があああああ!!』
大騒ぎしながら犬を倒す俺を笑いながら見ている銃兎さん。上手い人から見ればそりゃあ面白いでしょうよ!こちとら必死だってのに。
ほーらもうレオンが片腹押さえてる。ハーブを食べなきゃ。むしゃあ。
152話 「超余裕!銃兎さんがナイフ一本で寄生体攻略」→←150話 「オオサンショウウオがメガ進化」
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マカロニ - 夢野さんとの絡みが凄く楽しみです。どのように知り合うのか…。これからも楽しみにしています。 (2019年5月6日 20時) (レス) id: 9866c7f19c (このIDを非表示/違反報告)
蛇58(プロフ) - 推しってONE PIECEでの推しとかだと思った〜マジびっくり (2019年4月8日 23時) (レス) id: 0dda0db49d (このIDを非表示/違反報告)
霊夢どうふ - バイオお好きなんですね……私も大好きです。母がガチ勢です。一章の泣けるぜとあうんから察してましたけどばいおおおお((作者さんと語りたいですアシュリーのぱんつとレオンの尊さとエイダ様の美しさについて。面白いです!!更新頑張ってください! (2019年3月24日 0時) (レス) id: bd41a59bf6 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - こ、これからもお体に気をつけて頑張ってください!( *`ω´) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)
椿 - も、もう…しゅき、しゅきすぎる………!(語彙力の低下) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)
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