147話 「あの日のペナルティ」 ページ3
時々交代しながらゲームを進める。
今は俺がプレイしており、理鶯は俺の頭のてっぺんに顎を置いて時々アドバイスをしてくれている感じだ。
アイテム回収のお時間になり、作業みたいになったので気になったことを聞いてみる。
『理鶯、サバイバルはいいのか?』
「鍛錬や狩りならば問題ない。空いた時間に済ませてきた」
『ふぅん』
「貴殿との手合わせが出来ないのが残念だがな」
『そこなのか』
「そういえば……あの日のペナルティがまだだったな」
セーブをしながらあの時がどの時なのかを思い出す。
え?そんな約束した覚え………あ。
『もしかして、スマホ貰った日?』
「あぁ」
そういえば、あの日の手合わせは俺が負けていた。
お風呂はどちらにせよ頼んでくれたので完璧に忘れていたし、次の日も左馬刻さんが渡した服の件やらなんやらで完全に放置したまま忘れていた。
理鶯も恐らく忘れていたのだろう。それを偶々銃兎さんの家に来てふと思い出した……いや、そんな憶測はどうだっていい。問題は。
『ぺ、ペナルティってなに……』
「小官も特に考えていたわけではないからな」
『あ、そう……じゃあなかった事にしねぇ?』
「………」
『え、ちょ……なんで無言?いや、理鶯なんか喋っひぃぅ!』
俺の腹の前に回していた理鶯の手が両脇腹を捕まえた。話している最中にそれをされたので肩がびっくぅ!と跳ねてコントローラーも机の上に半ば投げるくらいの勢いで置いてしまった。何すんだと振り返れば理鶯の青い二つの目がこちらをじぃっと見ている。
『な……にしてんの?』
「弱いのか?」
『え?……ひゃっ!ちょ、りお、ひぃっ、あはははっ!ちょ、くすぐった、うひゃひゃひゃ!なん、ちょ、はははっ!ひぃ!』
脇腹や腹を理鶯の大きな手でくすぐられる。逃げたいけど逃げる余裕なんてなかった、俺こんなにくすぐりに弱いの?ジタバタと暴れてくすぐったいのを逃がしたいけどホールドされているせいであんまり動けないし、理鶯は相変わらずくすぐってくるし。
『りおっ、りおーっ!あはっ、ひぃ!あひゃひゃひゃ!!やめて!ちょっ!あはは!!』
「軍に痛みよりくすぐったい方が辛いと言っていた奴がいたが……ふむ」
『んひっ!や、ちょっと!あははははは、ふはっ!わきば、らっ、ひゃあっ、はははは!だめだっ、ってば!ちょっ、と!んあっ!あはははは!』
お腹が引き攣りそうだし息はしんどいしなによりくすぐったいし。
あっ、俺くすぐられて死ぬかも。
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マカロニ - 夢野さんとの絡みが凄く楽しみです。どのように知り合うのか…。これからも楽しみにしています。 (2019年5月6日 20時) (レス) id: 9866c7f19c (このIDを非表示/違反報告)
蛇58(プロフ) - 推しってONE PIECEでの推しとかだと思った〜マジびっくり (2019年4月8日 23時) (レス) id: 0dda0db49d (このIDを非表示/違反報告)
霊夢どうふ - バイオお好きなんですね……私も大好きです。母がガチ勢です。一章の泣けるぜとあうんから察してましたけどばいおおおお((作者さんと語りたいですアシュリーのぱんつとレオンの尊さとエイダ様の美しさについて。面白いです!!更新頑張ってください! (2019年3月24日 0時) (レス) id: bd41a59bf6 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - こ、これからもお体に気をつけて頑張ってください!( *`ω´) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)
椿 - も、もう…しゅき、しゅきすぎる………!(語彙力の低下) (2019年3月23日 22時) (レス) id: 15c63c8bdd (このIDを非表示/違反報告)
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