8話 「シャレオツな街に来たぜ」 ページ10
『……んむぅ、ぬ！？……寝てた！！？』
適当に部屋からパクってきた洋服やらなにやらの中の一つである赤い腕時計を見れば、既にこの積み荷に紛れてから一時間半以上経過している。いや、あほか俺は。
だが、車外に通じる小さな隙間からふわりと漂ってきた香りにハッと目を瞬かせた。
『海の匂い……銀』
「！……キュ？」
『そろそろ抜け出そうぜ』
積み荷部分のドアは内側からもどうにかすれば開くことは把握済み。
ならばとゴソゴソしながらドアに寄って行き、少し扉を開けてみた。潮の香りがさらに強くなり、少し泣きそうになる。
大きくドアを開け、トラックの荷台の上に乗る。綺麗にドアを閉めて、荷台にへばりついて様子見。よし、前方のあの木の枝が来たら飛び移ろう。
『どりゃっ！』
さて、大荷物を抱えたまま無事に街中ですが。
ここは……あれだな。
『都会だ……すげぇ』
デカいビル。人が多いし、なんかこう……都会。
俺が生まれた世界と雰囲気は大差ないが、俺が生まれ育ったのは普通の港町で、こんなに都会ではなかった。というか………
『ここ……横浜だよな』
オシャレな街特集とかでよく取り上げられているイメージだ。夜景綺麗とか聞いたことあるぞ。とにかく、そんな街。あ、証拠と言っちゃあなんだけど、看板に書いてある。
なんか……すごく引け目を感じますね。こんな田舎者が歩いていいのか……つかこの大荷物すごく目立っているぞ。
きょろきょろオドオドと慣れない都会の雰囲気に焦っていれば、ドンっと通行人にぶつかった。
『す、すみません』
ペコペコと頭を下げつつ、目線が痛かったので路地裏へと逃げる。
ふぅ……こっちの方が薄暗いけども人が少なくてよさそうだ。
クソデカいバッグを持ち直し、スタスタと歩く……が、困った。
『金はある程度はある……だがしかし働き口はない。ぬう』
顎に手を当て唸りながら歩いていれば何やら進行方向が騒がしい。
なんじゃなんじゃと声のほうに進んで行けば、何やら人が数人。穏やかな雰囲気ではないので物陰に隠れつつ様子見。声はデカいので会話の内容はなんとなくだが把握できそうだ。
「で、このマイク使って巻き上げりゃいいんだな」
どうも風体やら言っていることを鑑みるとヤのつく自営業の方で間違いなさそうだ。
そして「マイク」というのは……きっと。
ポケットの中に忍ばせている、中王区で渡されていた「俺のマイク」とやらを触った。
9話 「ヒプノシスマイク……？」→←7話 「俺はイケメン………なんでやねん」
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カルラ - ゴファッ！！ なんだこれは、、、、、 めっちゃいい！ (2019年5月22日 16時) (
レス) id: 92a66c530f (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - たぬきなたぬたぬさん» ありがとう……ございます……(´;ω;｀)これからもよろしくお願いします！ (2019年3月2日 13時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
たぬきなたぬたぬ - ほんとに.....なにこれ......すき.......。 (2019年2月26日 21時) (レス) id: 83afc62697 (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - だまこさん» 理鶯推しがここにｗありがとうございますｗ (2019年2月18日 18時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
だまこ(プロフ) - 理鶯が1番好きなんじゃあ (2019年2月18日 17時) (レス) id: 3c83364c40 (このIDを非表示/違反報告)
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