42話 「侵入者」 ページ45
私の用事ですまないねえとキヨばあに別れ際に謝られた午後一時。
婦人会に出席するために午後は無理だということで午前中に漁を行い、ダッシュでお風呂に入ってさっぱりする。因みに今日はキヨばあの家のお風呂を借りた。
つーか家デカいな。キヨばあはこの家に一人か………。
「じゃ、午後は暇だろうから美味しいものをたべな」
『い、えぇ……こんなにはいらないよ』
「じゃあ甘いものも追加でたべな」
少し返そうとしたものの、結局最初の額まるっと押し付けられた。
ポッケに突っ込んでキャンプへの道を進む。左手にはいつものように魚介類が入った袋を下げている。
『理鶯が手伝ってくれっていうの初めてじゃね？』
ちょっと頼りにされた気がして嬉しい。
キャンプに戻り魚の下処理をしていれば、鍛錬をしていたのだろう理鶯が戻ってきた。
その肩には銀が草をもしゃもしゃ食べながら鎮座している。くそう、和む！
「戻っていたのか」
『ついさっきね』
「昼食は軽く作ってテントの中にあるぞ」
『ありがと。俺は今日なにすればいいわけ？』
「山菜を集めてほしいのだが……印をつけているやつだ」
手渡された黒い手帳。折り目がついているページに囲まれた山菜の名前。
ご丁寧にイラストや特徴が書いてあり、これは理鶯のサバイバルノートだろうなあとかあたりをつける。所々英語でメモが入っているあたり、流石はハーフ。かっこいい。
『おっけ、じゃあ魚が終わったら行く』
「小官はメインディッシュを探しに行く。何かあったら大声で呼んでくれ」
それで聞こえるのかな、と思ったが理鶯なら聞き取りそうだ。
頷いた俺に一度微笑むと、銀を自分の肩から俺の肩に移してくれた。銀もお礼を言うように短く元気に鳴いている。
「いってくる」
『気ィつけてな』
山菜集め開始から一時間程度が経過した。山菜を特定するのに手間取ったが、持っている籠の半ばくらいまでは既に収穫できている。
だが、キャンプから獣道を少し下ったところで一生懸命収穫していればこちらへ向かってくる気配が二つ。すぐに身を屈め、様子を窺っていると二人の男が山道を登ってきた。森に遊びに来たという格好ではおおよそなさそうだ。白い髪の男と、スーツ姿の男。
「……チッ」
「おい、煙草のポイ捨てはやめろ」
「あぁ？俺様に指図すんのかよ」
どうやら白髪の男は機嫌が悪いらしい。ついでにガラも悪い。つか聞いたことある声だな。
…………あ。あん時の路地裏の声じゃん………声じゃん！！！
43話 「上からくるぞ気をつけろ！！」→←41話 「どうか、安らかに」
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カルラ - ゴファッ！！ なんだこれは、、、、、 めっちゃいい！ (2019年5月22日 16時) (
レス) id: 92a66c530f (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - たぬきなたぬたぬさん» ありがとう……ございます……(´;ω;｀)これからもよろしくお願いします！ (2019年3月2日 13時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
たぬきなたぬたぬ - ほんとに.....なにこれ......すき.......。 (2019年2月26日 21時) (レス) id: 83afc62697 (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - だまこさん» 理鶯推しがここにｗありがとうございますｗ (2019年2月18日 18時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
だまこ(プロフ) - 理鶯が1番好きなんじゃあ (2019年2月18日 17時) (レス) id: 3c83364c40 (このIDを非表示/違反報告)
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