切裂き王子の恋3 (ページ6)

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ジャポーネのお茶ページ6

A「XANXUS様、お荷物はここに置きますね」

XANXUS「…あぁ」

A「何か飲まれますか？」

XANXUS「酒」

A「今から温泉に入られるのにお酒はダメです…日本のお茶などいかがですか？」

XANXUS「お前はまだ俺の使用人をするつもりか」

A「これは…XANXUS様が温泉を楽しまれるために私が勝手にしている事なので…」

XANXUS「なら…一緒に飲め…まぁ俺の部屋は広い。ゆっくりしてけや…」

XANXUSは湯呑みをAの前に置く

A「ありがとうございます」

Aは嬉しそうにお茶を入れる

A「お茶の葉を入れて…ポットのお湯を…」

XANXUSはその姿を座椅子にふんぞり返りながら
目を細めて見る

XANXUS「お前はさっき俺と沢田の前に飛び出してきた…怖くないのか」

A「え？」

Aはお茶を入れながら微笑む

A「XANXUS様なので…怖くないです」

XANXUS「前は俺を少し怖いと言ったろ」

A「はい……｣

XANXUS(確かコイツは使用人として酷い扱いをされてきている…親も生まれた場所すら知らねぇ…身体の傷も…)

A｢でも今は…一緒にいると安心します」

XANXUSは細めて見ていた目を少し開く

XANXUS「そうか…」

スクアーロ｢う゛お゛い!!A!!さっさと荷物を自分の部屋に…グハッ!!｣

XANXUSの拳がスクアーロの腹に入った

A「スクアーロ様!?」

スクアーロ｢てめぇ…何しやがる(怒)｣

XANXUS｢るせぇ…宿を追い出されるぞ…カスが｣

スクアーロ｢う゛…ぉぉい｣

A「スクアーロ様すぐに荷物を運びます…」

XANXUSがAの手を引っ張る

XANXUS「カスザメ…てめぇが運べ」

スクアーロ｢あ゛ぁ!?｣

XANXUS「なんだ…文句あんのか」

A「XANXUS様、自分の荷物は自分で運びます…」

XANXUS「お前は俺の側近だろ」

スクアーロ｢側近だが茶を飲んでる暇があんなら……いや、せっかくの温泉だ。ボスさんよぉ、Aに部屋を見せてやれよ｣

XANXUS「A、部屋を見てこい」

A「はい！ありがとうございます」

Aは部屋を出ていく

スクアーロ｢露天風呂はあるが…あの傷だ…だから、アイツの部屋は…｣

A｢私の部屋は…柊の間…ここだ！｣

Aは部屋に入る
襖を開けるとAは目を見開いた

A「これは…」

部屋には個室用の露天風呂がついている

A「スクアーロ様…」

Aは身体の傷を押さえながら涙を流す