切裂き王子の恋3 (ページ44)

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狙いはページ44

ベル｢マジ!?あのバカ兄貴、ボス狙ってんの？…懲りねぇな｣

A｢XANXUS様のお命を…｣

XANXUSは背中をさする手に力が入ったAを横目で見る

XANXUS｢女が顔に傷つけてどうする｣

A｢私の傷はたいしたことありません…でも…今度…XANXUS様が狙われている方が心配です…｣

XANXUS｢くだらねぇ…｣

XANXUSはAの力の入った手を握ると布団に横になる

A｢スクアーロ様…｣
Aは不安そうな顔でスクアーロを見る

スクアーロ｢心配は要らねぇ。ボスもVARIAも、あんなガキに負ける訳ねぇだろぉ!｣

XANXUS｢俺の命が目的で…Aを誘拐したのか…ドカスが…許さねぇ｣

ベル｢オレも。かなりムカついてんだよね。だから次会った時は絶対殺すから｣

XANXUS｢お前は俺を誘き寄せる道具にされたって訳だ…それならこの傷は俺のせいだ｣

XANXUSはAの頬を撫でる

A｢そんなこと無いです!一人で外出を禁じられていたのに…申し訳ございません｣

XANXUS｢それは…これを買いに行ったんだろ。俺の為…だな？｣

XANXUSは袋に入っている月見大福を見せる

A｢あ…!?｣

スクアーロ｢お前、それを買いに行ってジルに連れてかれたのかぁ!?｣

A｢はい…売店が売り切れていて…XANXUS様が目が覚めた時に食べたいのではないかと…｣

XANXUS｢だったら、さっさと食わせろ…カス女｣

スクアーロ｢テメェ何甘えてんだぁあ!!ルッスやレヴィに食わせて貰えばいいだろうがぁ!!｣

XANXUS｢るせぇ…｣

AはXANXUSの口に月見大福を入れる

XANXUS｢カスザメとベルは風邪が治ったら…カッ消す…覚悟しとけ｣

スクアーロ｢な゛!!｣
ベル｢げっ…｣

A｢今回は私を消してください!｣

XANXUS｢フン…｣

XANXUSは目を瞑ると口を開け月見大福を食べる

スクアーロはベルとXANXUSの部屋を出る

ベル｢チッ…ジルのせいでオレがボスに怒られたじゃん…｣

スクアーロ｢お前の兄貴は何をしようとしてやがんだ｣

ベル｢知らねぇよ。オレに聞くなっての｣

スクアーロ｢チッ…まぁ少しの間ボスはAに任せて俺達は作戦会議だぁ!ルッスにレヴィ、フランを呼べぇ!｣

ベル｢ししっ…了解。待ってろジル…今度は必ず殺してやるよ｣

XANXUS｢おい…カス女｣
A｢はい…｣

XANXUS｢熱はもうねぇ｣
XANXUSは起き上がる

A｢まだ咳が出てます。寝てないとダメです｣

XANXUS｢少し外に出る。付いてこい｣

A｢スクアーロ様に叱られます！｣