切裂き王子の恋3 (ページ31)

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爆破ページ31

ジル｢お前…(怒)｣

怒りのこもったジルの言葉に対抗するように…Aは彼を睨む

ジル｢まぁいい。そんな事を言ってられるのも時間の問題だからなぁ(笑)｣

そんなAに、ジルはプイッと顔を背け…モニター画面を見た

そこ映る獄寺は、ダイナマイトを構えていた

ジル｢うししっ…始まるぜぇ！アイツはボンゴレの嵐の守護者だ。だが、スグに片付く｣

A｢獄寺さん…｣

モニター画面は爆破した煙でホワイトアウトする

ジル｢あ゛っあ゛っあ゛〜!!殺ったか(笑)｣
A「獄寺さん!!」

届かぬと分かっていても…Aは思わず叫ぶ

ゆっくりと煙が晴れるとそこには…オルゲルトが立っていた

ジル｢やっぱボンゴレ弱ぇ!!俺様最強!｣
A｢あ…あぁ…｣

Aは絶望に体の力を抜いた…
手首に体重がかかり、ロープがビンと張る

ジル｢どうした?俺の姫になる気になったか!?｣
A｢酷い…｣

Aは恨めしそうに見あげれば、ジルは吹き出しながら笑った

ジル｢酷い!?VARIAの人間が何言ってるんだ!?じゃあ試しに聞くが、お前に例えば…妹がいたとするだろ!?｣

突然、例え話を切り出されAは眉を寄せるが…ジルは気にぜず続ける

ジル｢その妹が、自分を…テメェの両親や執事を…家族を皆殺しにしたら!!それは“酷い奴”じゃねぇのかぁ!?｣

A｢そ、それは…｣

Aは返す言葉もなく…項垂れる
そんなAに、ジルは満足そうに頷いた

ジル｢別にそれはベルに限った事じゃねぇ!
スクアーロは力を誇示するためだけに、いくつもの流派を潰して回った!
XANXUSなんて自分の育ての親にクーデターを起こし、あまつさえ父親を殺戮兵器の電池代わりにしたんだ!!｣

ジルはAの前髪を掴みあげると、目を見つめた

ジル｢なんにも知らない幸せなお姫様は、お伽噺みたいに黙って正当な王子と結ばれればいいんだよ…。なぁ?傷だらけのプリンセス｣

ジルはベルと同じ笑みを浮かべ、Aに顔を近づける

「そういうことか…」
ジル｢あん?｣

Aとジルは声のした方を振り返ればそこには…獄寺が立っていた

A｢獄寺さん!!｣

ジル｢チッ…さっきの爆発は煙幕代わりだったってワケか｣

獄寺｢あぁ…あっさり見逃してくれたぜ!｣

ジル｢オルゲルトのヤツ…｣

獄寺｢誰が弱くて…誰が最強だって？｣

ジル｢もう勝ったつもりか？おめでたい奴だな(笑)所詮、目眩し使って逃げ切っただけだ。最強は…俺様なんだよ!!｣