切裂き王子の恋3 (ページ16)

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飲み込むページ16

トントン…

XANXUS「入れ…カス女…」

A｢失礼します｣

XANXUS「何の用だ」

A｢ベル様の代わりにコレをお届けに来ました｣

AはXANXUSの前に、皿に移して盛り付けた月見大福を差し出した

A｢お餅のアイスです…｣

Aが心配そうに見つめれば、XANXUSは楊枝で大福を刺す

そしてそれをそのまま…

A｢あ｣

飲んだ

いや、正確にはひと口で食べてしまったのだ

A｢の、喉に詰まらせては危険です!!｣
XANXUS「んぐ…るふぇ」

XANXUSは二口目も飲み込むように食べると楊枝を置く

A｢ふ、二口で食べちゃった…｣

XANXUSは皿をチラッと見る

XANXUS「これは…なんだ」

A｢え…!?｣
食べたあとに…？

A｢月見大福というアイスクリームで…｣

XANXUS「お前は食ったのか…」

A｢は、はい!!お、美味しかったので…XANXUS様にもと…｣

XANXUS「足りねぇ…」

A｢ま、まだありますが、お持ちしますか？｣

XANXUS｢俺が満足するくらい持ってこい｣

A｢満足するくらい…わ、分かりました!!｣

Aは部屋に戻るとベルの買った雪見大福を7個残すとXANXUSの部屋に戻る

A｢すみません…今、お皿に移しますので｣

XANXUS「そのままでいい」

A｢ど、どうぞ…｣

XANXUSは勢い良く月見大福の蓋を開けた

容器のままXANXUSは上を向き口に流し入れる

A｢お餅なので喉に詰まります！｣

Aは2個をまとめて飲み込み、次の月見大福を開けようとしているXANXUSを止める

A｢意外です…XANXUS様は甘いものが、お好きなのですね｣
Aはフフっと笑う

XANXUS「悪いか…」
A｢と、とんでもございません…ただ…｣

XANXUS「ただ…なんだ」
AはXANXUSの口元に付いた白い粉を拭く

XANXUS「ん゛っ…お前はまだ使…」

XANXUSの言葉をAが遮る

A｢使用人としてではありません｣

Aは4分の1に切った月見大福を差し出す
XANXUSは伏せていた目を少し開くと口を開ける

俗にいう、あーんである

そこへスクアーロが部屋に入ってきた

スクアーロ｢な゛、何してんだ…｣

XANXUS「るせぇ…A…ん」

Aは口を開けるXANXUSにあーんする

スクアーロ｢クソボス!!なんだよこのゴミの量は!!｣

XANXUSの横には月見大福の容器が山積みになっている

スクアーロ｢おい…Aコレをどこから手に入れたぁ…｣

A｢あの…｣

スクアーロ｢ベルとフランだなぁあ!!クソガキ共がぁあ!!｣