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第十一訓 男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある ページ33

「こんな奴を護れなんざ俺達のいる幕府ってのはどーなって…。」
「フン何を今さら。」
「「「!」」」
「今の幕府は人間のためになんて機能してねェ。んなこたァとっくにわかってたことじゃねーか。てめーらの剣は何のためにある?幕府護るためか?将軍護るためか?俺は違う…覚えてるかあの頃学もねェ居場所もねェ剣しか能のないゴロツキの俺達をきったねー芋道場に迎え入れてくれたのは誰か。廃刀令で剣を失い道場さえも失いながらそれでも俺達見捨てなかったのは誰か。失くした剣をもう一度取り戻してくれたのは誰か。…幕府でも将軍でもねェ俺の大将はあの頃から近藤だけだよ。大将が護るって言ったんなら仕方ねェ。俺ァそいつがどんな奴だろーと護るだけだよ。気にくわねーってんなら帰れ俺ァ止めねーよ。」
そういって部屋を出た土方だが目の前で護るとついさっき言ったばかりの相手を沖田が焚火しているというのに気が付き固まった。
「何してんのォォォォォ!!お前!!」
「大丈夫大丈夫死んでませんぜ。要は護ればいいんでしょ?これで敵おびき出してパパッと一掃攻めの護りでさァ。」
「貴様ァこんなことしてタダですむと…もぺ!!」
沖田は薪を口に突っ込んだ。
「土方さん俺もアンタと同じでさァ。早い話真選組にいるのは近藤さんが好きだからでしてねェ。でも何分あの人ァ人が良すぎらァ。他人のイイところ見つけるのは得意だが悪いところを見ようとしねェ。俺や土方さんみてーな性悪がいてそれで丁度いいんですよ真選組は。」
「フン…あーなんだか今夜は冷えこむな…薪をもっと焚け総悟。」
「はいよっ!!」
「むごォォォォォ!!も゛ぐらっはめっそ!!!!」
「天誅ぅぅぅ!!」
「奸賊めェェ!!成敗に参った!!どけェ幕府の犬ども。貴様らが如きにわか侍が真の侍に勝てると思うてか!」
「『おいでなすった。』」
「派手にいくとしよーや。」
「まったく喧嘩っ早い奴等よ。」
「「!」」
さっきまで寝ていたはずの近藤が出て来ていた。
「トシと総悟とアキちゃんに遅れをとるな!!バカガエルを護れェェェェ!!」
近藤の威勢の良い掛け声に三人とも不敵な笑みを浮かべる。
「いくぞォォォ!!」





「おてがら真選組攘夷浪士大量検挙。幕府要人犯罪シンジケートとの癒着に衝撃………銀ちゃん。」
「あー?」
「癒着って何?」
だが寝たふりを決め込む。
「オイとぼけてんじゃねーぞ天然パーマ!」

第十二訓 考えたら人生ってオッさんになってからの方が長いじゃねーか!恐っ!!→←第十一訓 男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある



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作者名:アキ | 作成日時:2018年9月11日 0時

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