死が2人を分つから (ページ8)

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6話ページ8

　
暫く辺りを探し回ったがその少女はどこにも居なかった
　
　
　
　
　
日もだんだん暮れてきて青かった空も赤くなり始めた
　
　
　
　
そしてようやく
　
　
　
俺は本来の目的を思い出した
　
　
　
　
それと同時にぐぅ、と大きな音が腹から聴こえた
　
　
　
　
白竜「食料！早く見つけなければっ」
　
　
　
　
急いで再び森の中に入り
　
　
　
食べることが出来そうな果実や川を探す
　
　
　
　
　
1日ぐらい食べなくても死にはしないが
　
　
　
　
昼食前こ訓練中に追い出された為
　
　
　
　
すごく腹が減っていた
　
　
　
　
　
　

　
　
白竜「！コレは…、ぶどうか？」
　
　
　
運良く取りやすそうな木に見覚えのある実が実っているのを見つけた
　
　
　
　
「む、こっちは梨だ！」
　
　
　
「あぁ、これは_______！」

その後もいくつか食べられそうな果実を手に入れた
　
　
　
　
　
　
　
「これくらいあれば明日までもつな」
　
　
　
　
　
自分でもここまで運が良いのは信じられなかったが別に悪い気はしなかった
　
　
　
　

そしてふと気がついた
　
　
　
「！あの壁は…、」

　
　
木々の向こうにコンクリートで出来た壁は昼間俺が追い出された施設のものだ
　
　
　
　
どうやら俺は採集をしながら偶然にも目的地までたどり着いていた
　
　
　
　
牙山「なんと！こんなにも早く戻ってくるとは」
　
　
　
「貴様ら‼ちゃんと島の反対側の森に連れて行ったんだろうなっ！」
　
　
　
教官A「は、はい！間違いなく指示通りにしました」
　
　
　
…、そんなに遠くまで連れて行かれていたのか、、
　

　
牙山「…、本当に1人で戻ってきたのか、、しかも食料まで手に入れて…。」
　
　
　
教官はプルプルと体を震わせる
　
　
　
　
しまった、再び奴の気に障ったようだ
　
　
　
俺は息を呑んだが
　
　
牙山「実に見事だ‼」
　
　
　

白竜「…は？」
　
　
　
牙山「さすがシードを目指す者だ！さぁ、早く入るがいい」
　
　
　
どうやらお気に召したようだった
　
　
　
　
そしてまた訓練は始まった

　

　

　
　
　
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『…どうしようっ見つかっちゃった。』
　
　
『絶対シュウに怒られちゃう』
　

　
すっかり暗くなった森の中
　
　
　
少女は島で1番高い木の上から
　
　
島で唯一人工のあかりが灯る建物を眺めていた