1話 ページ3
ゴットエデン
フィフスセクターが管理運用する最大のシード訓練所
シードの中でもトップレベルの実力のある者達が化身を引き出すため又は更なる強さを手に入れる為の施設
揺れる船の中俺は先日コーチから説明された事を思い出した
窓の外を見ると広がる青い海
港を出てから１時間程経つがずっとこの景色だ
更にゴットエデンへいく船は数日に一本
島には昔、大きな集落があったらしいが
ほとんど無人島と化していたところにフィフスセクターはゴットエデンをつくった
完全に社会から隔離された島と言うわけか
周りには知っている顔がちらほら見える
知り合いという訳ではないが
皆、シードの中でも実力が頭一つ出ている為ある程度名が知られている
俺は内心ほくそ笑んだ
"素晴らしく良い環境"だと
強者の中で競い合った方が
ぬるま湯の中にいるよりよほど良い
俺は必ず究極の力をゴットエデンで手に入れて見せる
そしてやっと島に着いた
船の止まった港からは遠くに大きな監獄のような建造物が見える
牙山という教官がここからは車での移動だといい
車が来るまでここのルールを説明された
その内容に誰かが自分達はまるで囚人みたいだと言った
確かにそうかもしれないなと共感したが俺は黙って車に乗り
今度はずっと同じ緑だと窓から森を眺めていた
白竜「…⁈」
教官「む、どうした」
白竜「いえ…」
見間違いか？
さっきの説明ではこの島にいる子供は今車の中にいる俺たちだけのはずだが
アレは…
誰だ？
一瞬木々の間から見えた白い影
よくは見えなかったが
アレは人で間違いなかった
しかし俺はこの事を始まった訓練のせいですぐに忘れてしまっていた
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作者名：KASUMI | 作成日時：2021年1月20日 17時
