家に帰りたい 5 届け。 (ページ14)

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真顔でベルナルドを見上げて言った

　
その目に１点も曇りは無い
　
　
美しい瞳はしっかりと自分を捉えている

しかし
　

　
ベルナルド「……そうか。」はぁ
　
ベルナルドは軽いため息をついた
　
　

　
レイラの顔は先程のベルナルドに癖を指摘された時以外ピクリともしない
　
　
　
　
これはイナズマジャパンとの試合の時も変わらなかった
　

　
あの時も今も殆どその綺麗な顔に感情はなく無表情だ

しかし、精気がない、虚、とは全く異なる
　
　
それは例えるなら氷の彫刻だ
　
美しく冷たい
　
　

そして凛とした芯がちゃんとある表情だ

　
この冷たいというのも思いやりが無いや冷酷である…とも異なる

　
レイラを冷たいと表す理由。それは少女がまるで作られたかのように完璧で人間味がないからだ
　
人の感情がもつ熱が温もりが全く感じられない
　

だがはっきりと少女は意志をもっている
　

　

だからベルナルドは思う
　
レイラが自分の意思でオリオン…ギリカナン家に忠誠を誓い自分の意思で感情を捨てているのだと
　
　

　
　

　
　
ベルナルド「…ならこれは命令だ。ギリカナン一族としてその癖は直せ。手も丁寧に手入れをしろ。」
　
これはベルナルドなりの優しさだった
　
　
　
レイラ「わかりました。」
　

レイラ自身もベルナルドの配慮だと理解した

　
しかしレイラはいつものような冷たい声で返事をした
　
　
いやそうしなければならないからだ
　
　
　

　

これにベルナルドはこんな形でしか自身の従姉妹の怪我を心配する事のできない自分達の立場に少しだけ嫌気がさしたが
　

　

　
　
すぐに切り替え
　
　
2人はブラジル対日本の観戦にもどった
　