10話 ページ49
｢くっ…｣
“追放”この言葉を聞いたのは私初めてだったが、彼らは聞き覚え派があるようで。
どうやらエイリア学園は試合に負ければその時点で用済みらしい。
いやだね、少し前までの帝国みたいだ。
ガゼルの放ったボールと共にイプシロンは消えた。
｢我が名はガゼル。エイリア学園マスターランクチームダイヤモンドダストのキャプテン。｣
ご丁寧に自己紹介してくれるよね、エイリア学園って。え？場違いだって？ごめんよ。
あ、目が合った。まって、こっちに来てる。
｢先日君は自分のことが知りたい。そう言っていたね。｣
｢ルナ下がれ。｣
『わっ！？』
強引に修也の後ろに移動させられる。
｢チッ、騎士気取りか？迦具土。｣
｢黙れ。｣
まただ。また、神様の名前。それに、この空気。
｢大切にするあまり本来の目的を見失われても困る。ルナ、全てを知りたいなら君の生家、京都にある九龍神社に行くといい。｣
『九龍神社？』
聞き覚えがあるような、無いような名前だ。
｢君が全てを思い出すことを望むのは何も私だけではない。｣
そういって、ガゼルは消えた。
『…そこに行けば全部分かる。』
｢ルナ、｣
『今考えるのは辞めよう。それより、ほら！』
｢？？｣
『皆、君に会いたがってたんだ。』
みんな揃って豪炎寺を見る
｢｢おかえり！！｣｣
｢ただいま｣
｢監督。｣
｢…お帰りなさい、豪炎寺くん。｣
｢ありがとうございました！｣
｢え？どういう…｣
混乱するのも無理はないか。
｢それについては俺が説明しよう。彼は妹さんを人質にとられ、エイリア学園から勧誘を受けていたんだ。｣
｢なんだって！？｣
｢そのせいで本気で試合をすることが出来ず、チームに迷惑がかかると思い、去った。そして、沖縄で土方に匿ってもらっていた。しかし、タダでチームを去るわけには行かず、ルナちゃんに手助けするよう頼んだ、ということだ。｣
｢そうだったのか…｣
｢今の話だと、ルナは豪炎寺の居場所を知っていたのか？｣
『…あ、バレた？』
いやー、みんな沖縄で頑張って探してるの面白かったよ。
｢知ってたのかよ！？｣
『知ってたよ。けど教えたら会いに行くー！なんていいだしそうだからさぁ。特にキャプテン』
｢うっ｣
耳が痛いだろう？
｢ルナも、本当に助かった。ありがとう。｣
『ケーキ忘れないでね』
｢…覚えてたのか。｣
＿＿＿＿＿
中途半端ですが、続編行きます
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作者名：りぃん | 作成日時：2017年4月1日 1時
