2話 ページ20
『居た。』
｢居るぞ。｣
｢…いや、なんだよその会話。｣
『何って、ただの会話？』
｢わかんねぇの？｣
｢なんで俺が悪いみたいになってんの！？｣
ごめんよ、渡。嫌いじゃないんだ。むしろ好きの部類。
『元気だった？2人とも』
｢とても｣
｢まーな。｣
『そっか。なら、良かったよ。』
会うのは良いけど何すんのかな
｢おっし、行くかー｣
『えっ』
え？(２回目)
｢散歩｣
この2人はたまには突拍子もない事を言い出す。
｢ホームじゃ話せないようなこともあるだろ。｣
『！！うん、そーね。』
ちゃんと考えてくれてた。
その後は沢山話した。雷門との予選のことや世宇子との事、影山のしてきたこと、真・帝国学園のこと。
｢あいつらがどこか塞ぎ込んでるなってのは薄々感づいてた。けど、真逆アレに縋るとは思わなったぜ。｣
渡は見てないようで周りをよく待てるね、昔から
『もっと早く帰ってくればあんな事にはならなかったのかな？』
自分の力を過信しすぎてる訳じゃない。でも、それでも10番背負ってる以上その役割は果たさなきゃいけなかったんだ。
｢お前が責任を感じる事じゃないだろ。アイツらも他の奴らも誰1人責めるやつはいないぜ。｣
『なんで？チームが大変な目にあってる時にエース不在だよ？私は私情でいなかったんだよ！？』
｢それでも、少なくとも俺らはお前がいなくて良かったと思ってる。もし、その場にいて誰よりも怪我したらって思うとそれこそゾッとする。｣
どーせ、俺ら庇うだろって笑いながら言われると何も言い返せない。やりかねないから。
『それは…。ねえ、2人も有人は裏切ったって思う？』
｢前まではそう思ってた。｣
？？
｢いまはよく分からないんだよ。｣
それは修二も同じ気持ちらしく何も言わなかった。
｢なあ、あれ雷門じゃねーの。｣
『あれ？ホントだ。』
休みなんじゃなかったの
｢染岡の動き可笑しくないか？｣
『修二ほんと目いいよね…』
｢どやぁ！｣
｢口で言うな口で｣
言われてみれば可笑しい。どこか庇ってるようにも見える。
｢行ってみるか。｣
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作者名：りぃん | 作成日時：2017年4月1日 1時
