九、 ページ10
「上がったぁ」
『はい、おかえり』
「ママなの？」
『嫌だね』
「失礼なやつだな」
『てか、髪乾かしなよ』
「めんどくせぇじゃん？」
『めんどくせぇよ？とってもめんどくせぇ』
「だろ？」
『うん、けどじゃん？』
「お前乾かしてくんね？」
『彼女に頼めよ』
「いねぇよ」
『じゃあママに頼め』
「乾かしてもらう前に自然に乾くじゃんそれじゃ」
『、、、、風呂入ってくる』
「いってら」
ﾁｬﾎﾟﾝ
『あーー、明日も仕事だぁーーー』
『明日、楽しみだな』
気がついた時にはそんな独り言が出ていた。
仕事に優劣つける訳じゃないけど、明日の仕事は好きな仕事だし尚更。
ネガティブだった気持ちも落ち着いてちょっとずつ余裕が出てきたし、
調子乗るから絶対言ってやんないけど間違いなく樹のおかげ。
てか、私は樹にたくさん助けてもらってるけど逆に樹の助けにはなれてるのだろうか。
私もいつまでも樹におんぶに抱っこじゃいられない。
迷惑かかるのだけは、負担になるのは絶対嫌。
あぁ、またネガティブになってきたな。
やめよやめよ！こんな事ばっかり考えてるから辛いのよ
結局自分で首絞めてんのよ。
ラフに生きたいな
よしよし、一旦考えるのやめよ
もうちょっと湯船でゆっくりしてこー、
「Aーーーー！！酒もらっていい？？」(大声)
『んあ？？？』
「酒！！」(大声)
『好きにして！！！！』
完全にあいつ自分の家と勘違いしてんだろ
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作者名：カ | 作成日時：2023年1月19日 3時
