アレスの天秤の実験台 2 (ページ8)

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「うん、最初見たときは驚いた。」

『でも、あの河川敷で秘かに本当の化身をつくり上げてきた。それが女帝アレスと聖騎士アーサー。ここだけの話、聖騎士アーサーは合体化身。聖獣シャイニングドラゴンと暗黒ダークエクソダスの光と闇属性の化身を同時に出し合成を命令させることによってできるの。それを2年かけて作った。勿論私の意思でね。』

「アーサーは威力がスゴかった。格が違った。だけど、化身には大きな弱点がある。」

『ん？』

「体力が大幅に削られるだろう？それが弱点。ましてやアーサーを1回だしただけで3分の1は削られるんじゃないか？？」

『よく知ってるわね、そうよ。もしかして選手データに書いてあった？』

「いや、人工化身だけの情報で覚った。」

『そっか、そう。当たり。』

『話戻るけど…私は初戦から雷門をみて思ったわ。なんで負ける試合でこんなに必死にやるんだろうって？まぁ、私達は楽しむためにやっていたわけじゃない。ただ、大人のビジネスに利用されていただけなんだ。でも雷門が利根川東泉と戦ってる途中私の心の中にある幼い頃に楽しんでいたサッカーの記憶が蘇っていた。それで、勝敗だけが追われるサッカーをやめたい！って思ってきたんだ。』

「なるほどね、俺に試合の前に話してくれてた気持ちはこうだったんだね。」

『だから、決勝は自由のサッカーをやったんだ。私はアレスを潰すために。』

「最初から潰すために計画してきた訳じゃないなんだよね？でも、結構情報持っていたじゃん？それはなぜ？？」

『そうだね、私と悠馬は脳腫瘍ができる少し前からアレスの天秤が本当に良いものなのかを調べる為に情報を手に入れてきたんだ。そしたら、やくぶつ投与での副作用で何十人かが感情を失っていたことを知ったんだ。』

「でも、裏事情は公表されていないよね？」

『そう、社長は金などの重圧で黙らせてきたからね。私が最初の実験台となって色々されてきたけど、私は遅れて腫瘍が発見された。私は感情を失うことが無かったから他の人に投与されてきたんだ。そしたら、灰崎の幼馴染の宮野茜が感情を失ったんだ。でも、薬だから副作用出る人と出ない人がいる。だから、大人達は投与し続けたんだ。出ない人はすごく伸びたからね。』