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わからない ページ18

Aサイド

私は単純なのかもしれない。たった1回でも優しくし
てもらったら、心を許してしまうような。だけど、
決して忘れているわけでは無い。彼の性格を。

K「A、全然余裕そうやな?w」

「さっき西浦くん教えてくれたからね」

彼は教え方が上手い。ましてや振付の構成も上手い。
もしかしたら幼少期からダンスを習っていたのかも
しれない。あくまで私の考察でしかないけど。

K「Aの立ち振る舞いいい感じやね。そしたらここ
フォーメーション変えはスムーズにいくな。」

「せやけ、クロスにしてもいいかもしれない」

正直いい人だということを信じてみたい。けど、彼を
信じられる証拠というものが一切ない。逆に考えると
信じる証拠もない。つまりは半信半疑のまま。

K「クロスの方が移動は楽やね。クロスにしよ」

ただ、不思議に思うのは彼の態度だ。私よ態度が甘く
なったとはいえ、今までと変わりはない。これも彼の
策略か何かなのか、私は彼が分からない。

R「よし!アップ終わったぁ!!」

部室にりょー先輩の声が響き渡る。先輩たちもアップ
が終わったみたいだし、構成とか伝えなきゃ。

「じゃあ構成を聞いてほしいです!」

Y「おん、どんな感じになったぁ?」

私は西浦くんと2人で考えた振付の構成を提出した。
ゆーま先輩を覗き込むようにして、しょーた先輩と
りょー先輩も振付を確認してくれた。

S「…さらによくなったね、前より動きやすそう」

R「せやね!だいぶ楽になったんじゃない?」

「今回の振付、フォーメーションも課題だったので!
それで西浦くんと一緒に考えたんですよ!」

彼の名前を喜びながら話題に出すと、3人は決まった
ように表情が曇る。心が痛むけれど、ある意味これは
実験なのだ。先輩たちには許してほしい…。

K「すごくまとまったから俺も満足やでw」

「私も!西浦くんってすごいんだね」

K「いやいやAもすごいやんか、」

R「翼くんの言う通り!!Aの才能は幼い頃から
もう目覚めてたもん!すごいよね!」

りょー先輩のワードに引っかかったのか、今度は
西浦くんが表情を曇らせる番だった。

K「…幼い頃から?」

「私とりょー先輩はいわゆる幼なじみってやつなの。
歳は少し離れてるけど、家も隣同士だからさ」

K「へぇ、じゃあ昔から仲良しなんですね!」

R「そーやね!」

西浦くん、笑っているけど作り笑いなんだろうな。
…でも彼は私のダンスを知っていた。もしかして…

彼の本質→←好きになるきっかけ。



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設定タグ:SLH , KARASU , 踊り手   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:まい | 作成日時:2020年10月14日 17時

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