検索窓
今日:28 hit、昨日:13 hit、合計:52,846 hit

君の気持ち(煉獄side) ページ18

戦いが終わると、彼女は俺をその場に座らせて、自らのハンカチと羽織を破き、俺の傷の手当を簡易的にしていた。

ずっと黙り込んでいて、その目からは涙が溢れていた

「...A」
『...ごめんなさい...』

「なぜ俺にここまでして手当をしてくれるんだ...?俺はAに酷いことを言ってしまっただろう。君を傷つけてしまった...」
『私はっ...私は煉獄さんが好きなんです。離れてくれって言われようがずっと好きでした。』

彼女は手を止めることなく、静かにそう言った。

『逃げてばかりでごめんなさい...本当は私だって煉獄さんから話を聞きたいんです。あの時になぜ離れてくれと仰ったのか...』

そう言う彼女の頭を反対の手で撫でた。

「俺は、君を傷つけたくなかった。俺といると君を危険に晒してしまうと思ったんだ。そして、心配ばかりかけてしまうとも。...しかし、結局は君の為だと思っていたこの理由は自分の言い訳に過ぎなかった。ほんとにすまなかった!不甲斐なし。

そして、本当に言いたかったことは

君のことが好きだ。俺が君のことを幸せにしたい。
ゆっくりでいいから君の返事を聞かせてくれないだろうか。」

そう告げると彼女は幸せそうな笑顔になった。

『私だって、さっき、煉獄さんが好きだと言ったでしょう...』

か細い声でそう言い、破れた羽織を傷口に巻き終えると、そのまま俺の肩に顔を埋めて泣いていた。

「よもや、ここでは危ない。君は恐らく道に迷ってここにいたのだろう?俺が君の家まで送ろう!」

そう言い、Aを横抱きに抱えると、Aは『ひゃっ』と可愛いらしい声を出して俺にしがみついた。

家に着く頃には涙は止まり、笑顔が戻っていた。

改めて気持ちを。→←初めて見た



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (44 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
140人がお気に入り
設定タグ:煉獄杏寿郎 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

柑橘蛍(プロフ) - この煉獄さんもいい… (2021年2月23日 15時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Ka:ran | 作成日時:2020年12月16日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。