すれ違いばかり ページ13
「今日もあの兄ちゃんがAを尋ねて来たぞ」
「今日も兄ちゃんが...」
「今日も煉獄の兄ちゃんが...」
1週間に1度のペースだろうか。
私が非番となっている時、更にはその中でも外に出ている時に限って煉獄さんが来てしまうらしく。
帰ってくるとお父さんから「煉獄の兄ちゃんが今日も来た」という話を聞くようになった。
お父さんも、前までは「兄ちゃん」とか「金髪の兄ちゃん」だったのが、最近は「煉獄の兄ちゃん」と言うようになった。
仲良くなったということなのだろうか?
ーーそんなことは置いておいて。
タイミングが悪すぎるため、まだお礼が出来ていない。
煉獄さんから話も聞けていない。
3ヶ月は会っていないだろう。
最近蜜璃ちゃんには、相談と言うよりも、
「タイミングが悪すぎる」とか、「まだ聞けてないしお礼も出来ないの悲しすぎる」とか、そんな話になっていた。
それでもいつも笑顔で聞いている蜜璃ちゃんほんとに優しいなぁと、癒され、お手伝いを頑張る活力になっているため、ほんとに感謝してもしきれない。
「私が煉獄さんを連れてくるよ!」
蜜璃ちゃんがそう言って、1度店を出て煉獄さんを探しに行ってくれた時もあったけれど
「なんでこういう時に限って見つからないのかしら!」
そう言って戻ってくる。
御屋敷まで行ってくれたのにも関わらず不在という。
蝶屋敷というところや、他の柱のみんなの御屋敷を回ってみてもいなかったと。。
「Aちゃんと煉獄さんのタイミングの悪さは奇跡としか言いようがないわね...。私が探してもいないなんて、どこですれ違っているのかしら!」
ついでに、蜜璃ちゃんが煉獄さんを連れてきてくれた時も私は店にいなかったという。
「Aちゃんの恋のためよ!両思いなのは確実なんだから、私に任せて!」
どれほどすれ違っても蜜璃ちゃんはそう言って協力してくれる。
蜜璃ちゃんや煉獄さん達が住んでいるところなどもわからない私は甘味処へ来てくれるのを待つしかない。
蜜璃ちゃんだけがその恋の頼りだった。
やっと会えた(煉獄side)→←奇跡的なタイミングの悪さ(煉獄side)
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柑橘蛍(プロフ) - この煉獄さんもいい… (2021年2月23日 15時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ka:ran | 作成日時:2020年12月16日 23時