わからない。 ページ9
あんなタイミングで煉獄さんに助けられるなんて。
とても嬉しかった。
助けてくれたのが煉獄さんだったこと
私のことを好いていると堂々と言ってくれたこと
でもわからない。
貴方は自分から私に
"離れていてくれ"と言って立ち去った
それなのに私の近くにいる。
私の家の甘味処にもいつも通り変わらぬペースで来てくれる。
今日は変な男の人達から助けてくれた。
でも私はどうしたらいいのか分からないの。
貴方が言った通りになるべく貴方と距離をとろうとする。それしか出来ない。
「うーん...離れていてくれってなんで言ったのかって聞いてみればいいんじゃない??」
蜜璃ちゃんはそう言ってくれた。
聞きたいけど聞きたくないっていうか。
『ほら、彼は聞かれたくないかもしれないじゃない...?もし聞いて彼の気を悪くしてしまったら...』
簡単に言うと、聞く勇気がないってだけの話。
「Aちゃん、1つ聞いてもいいかしら...その相手って煉獄さん...じゃないかしら」
『...え?』
「あー!間違っていたらごめんなさい!ただ、煉獄さんがついさっきとぼとぼと帰っているとこを見てしまったのよ...!あまりにもタイミングが合いすぎていたからってだけなの!」
煉獄さんがとぼとぼと...??
『蜜璃ちゃん、隠しててごめんね...その相手は煉獄さんなの...』
そうだよね。私は離れなきゃってなっちゃって、助けてくれた相手に背を向けて走って逃げてしまった
失礼な態度を取ってしまったもんね。
「Aちゃん、煉獄さんなら大丈夫よ!あの人は訳もなく離れていてくれなんて言って突き放す人じゃないわ!絶対に理由があるはずよ...!」
蜜璃ちゃんが言うならそうよね。
蜜璃ちゃんは煉獄さんが柱になる前からの付き合いがある。
だからしっかりそういう所は分かるもんね。
『やっぱり、聞かなきゃよね。ありがとう!蜜璃ちゃん!』
「ええ!頑張って!!」
そうして蜜璃ちゃんを見送った。
もうすぐ日が暮れる
明日、もし煉獄さんが来てくれたら
話を聞いてみよう
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柑橘蛍(プロフ) - この煉獄さんもいい… (2021年2月23日 15時) (レス) id: e14d5de1d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ka:ran | 作成日時:2020年12月16日 23時