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「これからどっか行くんすか?」
『うん、少し買い物に』
「へぇー、俺も一緒に行っても?」
『えっ、でも山田くん忙しいんじゃ......』
「大丈夫っす! 今ちょうど依頼終えて帰るところでしたから」
『そっか、お疲れ様。それなら、一緒にお願いしようかな』
「うす!」
そう言って、2人で歩き出す。
心の中で小さくガッツポーズする。
今日この後依頼が入ってなかったことに感謝だ。

『あれって、二郎くんと三郎くん?」
そういうAさんの目線の先を見ると、確かに2人がいた。
すぐに2人に声をかけるAさん。
2人もこちらに気づき近寄ってくる。
Aさんに対して、2人も懐いているように見える。
いつか、恋人になれるのだとしたら、2人も懐いているなら問題はない。
だがーー

『山田くん?』
「え」
『いや、ぼーっとしてたから......二郎くんと三郎くん、もう行っちゃったよ?」
「あ、あぁ......何でもないっす」

これだ。
最近の俺の悩み。

山田くん。

二郎と三郎はしっかりと下の名前で呼ばれているというのに、俺だけ苗字呼び。
それがどうも気に入らない。
こんなことで悩むなんて男らしくないと思う。
だが、恋人のふりをしていた時は一郎と呼ばれていた。
その声が忘れられない。
もう一度一郎と呼んで貰えるようになりたい。

少し前までは、山田さんだったのが、何度も話しかける内に山田くんと呼ばれるまではいったんだ。
このまま頑張れば、呼び捨てとまではいかないものの、一郎くんとかにしてくれるんじゃないかと思っている。
『じゃぁ、買い物行こうか』
「うっす!」


『うん、ここで買うものはこれで全部かな。
  後はスーパーで晩ご飯の材料買いに行かなきゃ!
  山田くん、荷物持ってもらってごめんね、重くない?』
「全然平気っす」
『助かるよ、山田くんが居てくれるって思ったら、いつもよりたくさん買っちゃった』
そう言いながら笑うAさん。
くそ、可愛いな......
この後スーパーで買い物してそこでバイバイなんて勿体ない気もする。

「......あの、Aさん」
『ん?』
「良かったら、ウチで晩飯食べて行かないっすか?」
『え?』
さすがに急すぎたか!?
固まるAさんを見て少し焦る。
「いや、その、二郎と三郎も喜ぶだろうし......」
『......それじゃ、お邪魔しようかな』
それを聞いて心の中でガッツポーズした。

..3→←名前で呼んで (一郎)



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設定タグ:ヒプマイ , ヒプノシスマイク , 短編   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:カオル | 作成日時:2021年10月28日 9時

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