佰参拾漆頁─作戦会議─ ページ2
「組合を倒せる情報が手に入ったって本当ですか!」
飛び起きるような一報を聞き、敦は先輩である谷崎に驚きを隠すことなく尋ねた。
隙が無く、一方的で倒せないと思っていた組織の欠落を見つけたのだ。
そうなるのも無理はない。
「今、奥で作戦立案中だよ」
会議室で行われている話し合いを邪魔しないよう谷崎は声を抑える。
彼につられて敦も半開きになっている扉へそろりと視線を移す。
そこには重大な情報を入手してきた乱歩と、それを興味深そうに眺めるAと太宰の姿があった。
『わぁ......』
Aが感嘆のあまりに思わず声をもらす。
水を得た魚のような生き生きとした表情をしており、その目はキラキラと輝いて見えた。
「(これくらいの情報、その気になれば簡単に手に入るだろうに)」
そんな彼女を眺めて乱歩は口に駄菓子を放る。
「凄い情報ですね。値千金だ」
「好きに使え。僕は興味ない」
飲み物を片手に資料を軽く太宰へ投げる。
机の上に広がる組合についての様々な資料は武装探偵社のみならず、他国の特務機関すらも喉から手が出るほど欲するものだろう。
それを軽々と手放し、代わりに菓子へと手を伸ばしているところを見ると彼は本当に興味が無いようだった。
「これを使って組合の背骨を一撃で圧し折るとすると...潜入から爆弾?」
『いや、それだと駄目です。通信から狙撃、着水で終わります』
「Aの云う通りだな」
両手に資料を持ちながらのAの指摘に、乱歩がもぐもぐと口を動かしながら賛成する。
太宰は目線を外し、数秒黙って自身の作戦の行く末を導き出す。
「本当だ。じゃあ特務課突入から賢治君だと?」
『それも駄目です。この街にはなるべく被害を出したくないので』
「あぁ...確かに。となると敦君か」
「ふぅん。ま、《細雪》を使えば悪くない」
相変わらず菓子を口にしながら答える乱歩だったが、初めて食べたそれが口に合わなかったのか微妙な表情を浮かべた。
全ての資料にあらかた目を通したAは目に止まった一枚の資料を手に取る。
『そうですね。では特務課に連絡を入れておきます』
「ありがとう。私もすぐに取り掛かる」
「最後は山?」 「海だ」という太宰と乱歩の短い会話に、Aは頷き一つで了解する。
「......??」
全く話についていけない様子の敦の頭に太宰の投げた紙飛行機がこつんと当たった。
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まんじゅうねこ(プロフ) - 煉華☆さん» ゲームでの名前は其の侭「まんじゅうねこ」です!ありがとうございます! (2018年11月2日 17時) (レス) id: 5748b81071 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - まんじゅうねこさん» 初めまして、こんにちは(*^^*) フレンドは大丈夫ですよ!「4555 8960 3456」←こちらでいけると思うので、ゲームでの名前を教えていただけると助かります。コメントありがとうございました! (2018年11月2日 17時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうねこ(プロフ) - すいません、文マヨのフレンド申請を送っても良いでしょうか……。 (2018年11月2日 16時) (レス) id: 5748b81071 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - ありがとうございます!風花楓音で申請しました! (2018年9月30日 10時) (レス) id: cdcff714b1 (このIDを非表示/違反報告)
煉華☆(プロフ) - のんさん» こんにちは!大丈夫ですよ(*^^*) コメント欄にIDが書いてあるので、申請して貰えたら嬉しいです。 (2018年9月24日 14時) (レス) id: b70d4562c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:煉華 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/renka_kazetani
作成日時:2018年7月14日 17時