まつむらに好きな人？ ページ33
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「 …… 俺に好きな人、ねェ 」
「 … 一応、聞いておこうって思って 」
コーチもなんだかんだA思いだよな、なんてからかうとぷんすかと怒り始める。
おいおい。照れんなって。
「 んーー、まあ、いない訳ではないよね 」
「 ふーん、そうなんだ … ってはあ？！？！ 」
「 ンだよその漫画みたいな反応 」
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俺に好きな人がいて悪いか。
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「 え、ちょっ、だ、だ、だ 「 教える訳ないじゃあん 」 」
「 はーいコーチさん帰ってね〜 」
ぐいぐいとコーチの背中を押し、俺は走り出した。
誰が好きかくらい、わかる癖に。
本人だって、わかってる癖に。
鈍感ぶってんじゃねえ、彼奴。
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「 はっ！！！ ほくとー！！！ 」
「 ぐぇ 」
飛び付いてきたちっさい奴に、思わず変な声が出る。
腹が、苦しい。
「 ねええ！ 聞いてよ！！ 」
「 うん？ 」
この状態、やめてくれ。
「 テストで60点とった！！！！ 」
「 …… さっき配られた？ 」
小さな声で、出来るだけ。
恥ずかしい、ってのがバレないように。
「 うん！！！！ 北斗のおかげだよ〜！！！ 」
ぎゅううう
「 あ″あ″あ″あ″あ″ 」
まって、苦しい、
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その日、俺がAに話しかけることはありませんでした。
..
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