Story 14. ページ15
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凪斗の提案により、一先ず大都市に向かって有力な情報を集める事にした。彼が用意してくれた二機のグライダーには、片方にAと颯太が、もう片方に凪斗が乗り込み、執事に長い留守番を頼んで、空へと飛び立って行く。
──二人で乗り込んでいるグライダーの操縦は、颯太が行う事にしていた。
「颯太、随分慣れた操縦が出来るのね。これまでにも何度も乗った事があったの?」
「ええ。何かあった時の為に俺は乗り慣れておくべきだと、御主人様が。グライダー自体は、御自宅から無くすようにしたわけではありませんでしたから」
「そうでしょうね。こんな事なら、私もひっそりと飛行練習をした方が良いかしら」
……このような事を口走っては、今度は両親では無く颯太に怒られてしまう。そうわかっていながらも口にしてしまったAだったが、それに対して、暫くしても颯太からの反応が無かった事に疑問を持ち、視線を上げる。
「…………颯太?」
「……A様。本当にこの先、アイツと行動を共にするつもりですか? 貴方が探す目的の“アーラ”を見つけるまで、ずっと?」
果たして正気なのか、と言わんばかりな颯太の声色に気を留めたAは、彼の問いに何も答えないまま、静かに、彼を見つめたままの目を細めさせた。もしかして颯太は、昨日の凪斗との会話を交わしていた時から不満を抱いていた?
確かに先日からちょっとした反感は見られたが、Aはまさかそこまで彼が思い詰めていたとは思わなかったので、戸惑ってしまったのだ。
「俺は納得できません。あの知識や判断力は認めますが、アイツはあまりにも人を見下し過ぎる……!」
「…………」
キッと前方を睨みつける颯太につられて、上げていた視線を目の前へと戻す。そうすれば、少し離れて先行している凪斗の姿が見えた。
彼は時折、地上を見下ろしては、空高くまでの攻撃範囲を持つ手のある魔物達に向かって、次々に薄黄色に輝くクリスタルを落としている。そうして、クリスタルが魔物に直撃した途端にそれが膨大な雷の力を放ち、ビリビリと耳をつんざく音をたてながら、魔物の意識を奪い去っていった。
「……彼に見下されてしまうのが、嫌だったの?」
「いいえ、俺はそれでも構いませんでした。ただ、貴方が見下されている事が腹立たしかったんです」
殆どの魔物は、先行している凪斗が倒してくれている。だから、二人は比較的穏やかにその後ろを飛行出来た。
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フェイル(プロフ) - さにー☆彡さん» 初めまして! コメントありがとうございます! 細々と連載していくつもりでしたのでコメントをいただけるとは思わず、本当に嬉しいです! まだまだ勉強中ですので恐れ多い褒め言葉です;; 今後も頑張らせていただきます、よろしくお願いいたします! (2018年12月9日 21時) (
レス) id: de67700d03 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - 初めまして、突然のコメント失礼致します。とても綺麗な文章に感銘を受けました……！ これからも陰ながら応援しています。更新頑張って下さい！ (2018年12月8日 9時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フェイル | 作成日時：2018年12月1日 22時
