【ブルーロック】２人の野良猫と宝物と

12.夢 ページ12

Aside



多忙極めているっていうのは何もただの言い訳ではなく、事実。




そして私は、このプロジェクトにどうしても、玲王と凪が欲しい。




この2人にサッカーへ興味を持たすべく日々試行錯誤しつつ、私は私の仕事をする。




玲王は言うまでもなく、ありとあらゆる才能の塊だし、体格にも恵まれており、運動神経も抜群。



頭も良いから何をやっても飲み込みが早い。




何より自信家な性格がこの企画にマッチしている。





凪は本物の天才だと思う。




本人すら自分の才能に気付いていない様子なのが惜しい。




運動神経だけじゃなく頭も良い。この前の世界史のテストで、ちゃっかり学年1位の点数を取っていたことを、隣の席の私は知っている。





この才能を野放しにする理由はない。





怠惰な性格が唯一の欠点だが、もうこの際仕方がない。目を瞑ろう。




私はこの天才がどうしてもこのプロジェクトに欲しい。




そのために必要であれば、あらゆる手段を駆使する予定だ。




明日のW杯決勝戦の観戦に玲王を誘ったのも二人が喉から手が出るほど欲しいから。




まず最初に玲王からサッカーの虜にさせる。




そして玲王と２人で凪を落とす。




凪を落とすのは玲王と二人でないと、とてもじゃないが無理。




そんな考えを巡らせながら、ウチのグループの予備校関係者との打ち合わせを終える。




知名度を上げるための宣伝、挨拶回り、打ち合わせ等を繰り返す日々。




現代はネット環境が神様なおかげで、わざわざ足を運ばずとも打ち合わせができる。




と、同時に私の個人的なモデルの仕事もこなしていく。





やる事を頭で整理しながらバイクに跨る。





まずは、ブルーロックという施設を”得体の知れない施設”から“誰もが賞賛する憧れの施設”にすることが、第一目標。




ブルーロックの経験はストライカーにとっての最高のステータス、と言われるくらいにしてやるんだから。

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