キンスマ~新たな出逢い編~2 ページ24
徳「A、喜多川からこの話を聞いたのは今回が初めてじゃないんだ」
あ「どういうこと?」
徳「さっきも言ったように、喜多川とは古い友人でね。仕事が全く違うこともあって昔からのお互いの仕事の話をしていたんだよ。その中でAの話をすることもあって…もちろん、名前や詳しいことは話してない。最近の近況を話すときに、施設の子どもたちがこんなことをして…というくらいで。でも、喜多川はAに興味を持った」
あ「なんで…」
徳「たまたま見かけたんだよ、Aを。その時に原石だって思ったらしいよ(苦笑)」
あ「原石って何?」
徳「Aは知らないだろうけど、喜多川は有名な芸能事務所の社長なんだ。多くのタレントを見てきたからそういうところで興味を持ったんだろうね…」
あ「あたし、そんなの興味ないよ!!」
徳「分かってる。だからずっと断り続けてたんだ。最初にその話を聞いたとき、Aはまだ小学3年生だったからね…私も手放す気はなかったから」
あ「そんなに前から…でも、なんで今になって会わせたの?東京に行けってこと?」
徳「違うよ。Aを手放したくない気持ちは今も変わらない。ただ…この前、学校で言ってしまったからね。当分の間通わないと…どういう解決の仕方をしても、また通うというのはAにとって辛いことじゃないかと思ってね。そうなると転校だ。でも、ここにいる限り、通えるところは限られてくる。だから喜多川に任せてみようかと思ったんだ」
Aが思っていた以上に、Aのことを考えていた施設長の話に言葉が出ない。
徳「もちろん、これは私の考えだ。仮に転校をするとしてもここから通う学校を探すこともできる。ただ…新しい場所で1からやってみるというのも一つの考えだと思うんだ。
私の考えを押し付けようとは思わない。どういう決断をしても、私たちはAの考えを尊重するし、嫌いになったりしない。後悔のないようによく考えてほしい」
13才の少女には重い選択。これからの人生が左右される出来事に戸惑うことしかできなかったA。しかし、1週間ほどして、再び喜多川氏がたずねてきた。
ジャニー「やぁ。どうかな、考えてくれたかい?」
あ「はい」
ジャニー「そうか。それで返事は?」
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作者名:千夜 | 作成日時:2014年9月16日 20時