推しが彼氏で彼女が推し 𝙻𝙾𝚅𝙴 𝚈𝙾𝚄 (ページ23)

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323話ページ23

｢もうひとつ大切な用事があるんだろ？行ってきなよ｣

幸村の口からそんなことを聞くとは思わなかった

｢……あぁ、幸村。好意は嬉しかったよ
幸村が後悔しないような返事を聞かせてみせる｣

そう言って急いで大切な人がいる部屋に行った

｢千歳千里！｣

1度だけここでデートをした
ここで告白をした
思い出の場所

｢A？｣

デートした時に座った椅子であの時と同じメニューを置いていた彼が驚いたように私を見る

｢千歳、お待たせ
また付き合ってくれますか？｣

随分と長い間待たせた
お互いがお互いのことを思いやらず別れたあの日からちょうど3年
お互いに随分と酷いことをした

それでもお互いに謝罪もして話し合ってしばらく付き合うのは待ってもらうことになった

彼もこの日を待っていたのだろうか
全てが付き合った日と同じ
変わったのはお互いに体だけ

｢当たり前ばい｣

3年ぶりに私たちは出会って付き合えた

あの時とは違って静かに抱き合ってキスをした

これからも彼といられますように