推しが彼氏で彼女が推し 𝙻𝙾𝚅𝙴 𝚈𝙾𝚄 (ページ13)

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313話ページ13

日が沈み月がではじめたと同時に気持ちを切り替えみんなのところに戻る

｢あー！いたッスよ！全く探したんすからね！｣

心配したような声に謝罪をし、すぐに寝床の取り合いが始まった
もちろん圧勝
勝てないわけが無い
負けるわけが無い

そんなことを毎日、何度も何度も繰り返していると
革命じゃー！という臭いセリフを合図に家に帰ることになる

帰った先では1名を除いて迎えてくれた
手塚だ
プロを目ざして旅立ったんだろう

そんなことを思っているとふと夢を思い出す

テニスとは全く関係の無い夢
俺も夢に向かって頑張りたい

ずっと抑えていた思いにまた蓋をしテニスのことだけを考えた

｢千里、このあと少しいいか｣
｢あー、テニスの練習が……｣
｢気にするな、大丈夫だ｣

｢A、今よかと？｣
｢無理だ、すまないが後にしてくれ｣

最近時間が合わないせいか全く話していない
ばったり会っても挨拶もせず自分のことをしてすっかり頭の中から千歳千里という特別な存在である人が消えていた

｢ねえ、蓮二今倦怠期なの？あの2人｣
｢いや、おそらくタイミングが合わないだけだろう｣
｢そ、せっかく今俺が大人しくしてるのに挑発されてる気分｣
｢やめてくれ、弦一郎はあれ以来あんな調子だと言っただろう
弦一郎に次お前までフラれ落ち込まれると立海の威厳が無くなる｣
｢はいはい｣

｢あの2人何があったんや？
なんか可哀想やな｣
｢財前はんも気にしとったしな
千歳はんも我が道を行って……大丈夫なんか？｣
｢ホンマにな、隙間ちゅう隙間がどんどん出来てるような気がするわ｣
｢まあワシらにできることは何もないんやけどな｣

黒部｢あの二人、付き合ってからというものどうなるかと思いましたがお互い距離を取りすぎでは？
まあテニスは互いに強くなっているのでいいのですが｣
齋藤｢大問題じゃないかなー、
急にあんなに離れたら関係に亀裂が入って別れることもあるだろうし｣
柘植｢ん？ならいいじゃないか
大切な俺たちの娘が俺たちのところに戻ってくるんだろう？｣
｢｢静かに｣｣
柘植｢……はい｣

大好きだった気がする
いや、今でも大好きだ
だけど夢を追うために彼を適当にするのは良くない

1度別れて夢を追うのもいいのかもしれないな

1人ベッドの上でそんなことを考える
まるで赤の他人かのように話さず合わない
こんな状態で曖昧なままなら別れて区切りを付けるのが最善な気がする

明日、伝えよう