文豪たちの反応調査記録 其の拾 【リクエスト停止中】

体の弱い夢主が子供を産む前に「大事に育ててくださいね」と云い残し、息を引き取ってみた (ルイ様リクエスト) ページ26

中島敦


「縁起でもないこと云わないでくださいよ」

まるで貴方がいなくなってしまうかのような言葉を聞いただけで涙を浮かべます。
そんな彼を元気付けるために「冗談だよ」と笑いました。
心の何処かで、死ぬと解っていたとしても。
だからこそ取り残された彼は余計に苦しいんです。



太宰治


「ふふ、小さくなっても可愛いねぇ、時雨ちゃんは」

貴方がいなくなってしまった現実を受け止めることができない彼は、生まれてきた貴方にそっくりな子供を幼くなってしまった貴方だ、と認識してしまいます。
そうでもしないと、貴方の命と引き換えに笑っている子供にさえ八つ当たりしかねませんでしたから。



江戸川乱歩


「・・・大丈夫。絶対にちゃんと育てるよ」

貴方は自分自身のことだからこそ気づきましたが、彼は持ち前の頭脳で貴方が死んでしまうかもしれないことを察します。
せめて貴方を不安にさせないように、と彼は何時も通りの優しい笑顔を浮かべました。



芥川龍之介


「体が弱いことは知っていた。だがっ・・・何故今なのだ！！」

此から家族が一人増えて、新しい生活が始まるところだったんです。
体が弱いとは解りつつも、心の何処かでは「大丈夫」と思い込んでいました。
だから彼はまだ、徹夜して考えた子供の名前すら貴方に伝えられていません。



中原中也


「おい・・・目開けろよっ、頼むから目開けてくれよ！時雨！！」

満足したように微笑んで此の世を去った貴方の体を何度も何度も揺さぶります。
きっと今すぐにでも起きる、と信じて。
しかしどれだけ経っても貴方が再び動くことはありませんでした。



フョードル・ドストエフスキー


「疲れたでしょう？後のことは任せて、ゆっくりしていてください」

彼は今にも溢れだしそうになる感情を必死に抑えて、もう温度をなくしつつある貴方に微笑みかけます。
彼が流さない涙を代わりに流すかのように、子供は何時までも泣き続けました。



黒の時代 太宰治


「私って、本当に莫迦」

子供を作れば出産の時に体が弱い貴方が耐えられないことは想像できたんです。
例え其を伝えても貴方が産もうとしたことも。
なのにそうしなかった自分に、彼は怒りの矛先を向けました。



ニコライ・ゴーゴリ


「君からのお願いは絶対に叶えるよ！」

「せめて子供は闇を知らずに生きてほしい」と貴方が願っていたことは彼も知っていました。
だから彼は出逢ったばかりの子供にさよならを告げて、孤児院に預けます。

包丁さん夢主が『空蝉ノ影』を歌ってみた (月華様リクエスト)→←暗い表情の文豪に夢主が「大丈夫・・・何があっても私がいるから」と抱き締めてみた (ウミソラ様リクエスト)

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