文豪たちの反応調査記録 其の漆

子供が「パパ、泣かないで」と云ってみた (りん様リクエスト) ページ1

夢主は子供を産んで死んでいる設定です。
子供は四〜五歳くらいですかね。




中島敦


「ごめん・・・ごめんねっ、大丈夫だからっ、」

子供に心配はかけさせまいと涙を拭い、無理矢理笑います。
そんな偽物の笑顔を見せられても余計に心配してしまいますよね。



太宰治


「え・・・」

子供が云うまで、彼は泣いていることに気づきませんでした。
真夜中の静まり返ってしまった家にいると貴方がいないことを思い出してしまって無意識に涙が流れてしまうんですね。



江戸川乱歩


「だい、じょうぶだよ」

彼は取り繕いますが、子供は彼から受け継いだ洞察力で「ママのこと？」と聞きます。
彼は諦めたように肩を竦めて認めました。



芥川龍之介


「・・・情けないな」

貴方がいないだけで涙を流し、子供に心配までかける自分を不甲斐なく思います。
でも、苦しみを堪えている方がよくないですよね。



中原中也


「心配すんな。パパは大丈夫だから・・・」

大丈夫、と云っても、涙は止まってくれません。
少し前までなら、貴方が何も云わずに寄り添ってくれていた筈なんです。



フョードル・ドストエフスキー


「まだ起きていたんですか？・・・寝なきゃ駄目ですよ」

素早く涙を拭った彼は子供を寝台に運びます。
完全に眠ったのを確認してから、彼は一枚だけ残しておいた貴方の写真を眺めました。

平凡で自信が持てない夢主が自分の首を締めているところを文豪に見られてみた (黛様リクエスト)→

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