【ONEPIECE】月が綺麗だと、そう言って2【トラファルガー・ロー】 (ページ28)

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27.ONLY ALIVE② ページ28

－ローside－

A「私に賞金が…？」

ロー「しかも『生け捕りのみ』だ。」

賞金首にしたのはドフラミンゴだろうと見当はつくが…

ロー「(あの時領主にもっと詳しく聞くべきだったな)」

今更言っても仕方ないので、俺はなにか情報はないかとAに問う。

ロー「領主のことについて聞かせろ」

A「領主ですか…？そこまで何か知ってる訳ではないですが…」

ロー「なんでもいい。島の外との繋がりとか悪魔の実を食べさせたのがお前だった理由だとか…」

A「島の外で繋がりと言うのであれば「あの方」ですかね。」

記憶を辿るように顎に手を当ててAが続けて話す。

A「姿も名前も知りませんが、悪魔の実をくれたり、結婚式は自分のところで盛大にしてやるからと言ったりしてたみたいです。なんと優しい方だ！と言っているのを見たことがあります。」

ロー「結婚式はあの島でやってただろ？」

A「元の予定では、です。あのお方の島に向かっている時に私が身を投げたので…」

ロー「ああ…」

A「あと、私を選んだ理由ですが…」

そう言うとより難しい顔をして考え込んだ。

A「正直詳しいことは分かりませんが…
先程も言った通り、島の外にはほぼ出ない立場の男だったので、
たまたま島に来た余所者だったから…だと思います。」

A「島の人にすれば、いつかボロが出る可能性がありますので…」

ロー「だからって、お前じゃなくても…」

A「あ、えっと…代わりなんです。私は」

何が言いたいのか分からず眉を顰めてAを見ると言いづらいというより説明が難しいという顔をして口を開いた。

A「本当は、母に悪魔の実を食べさせて自分の女にしようとしてたみたいなんです。けど…母が能力者だったから母に似ている私に食べさせたと言ってました。」

ロー「悪魔の実は1つしか食べられないからか」

A「はい、多分。母がなんの能力かは分かりませんが…」

ロー「…そうか。」

そう言って俺は、普通の人に見えたんですけどね…と眉根を寄せてうーんと考え込むAの眉間を軽く指で押さえた。

ロー「今のお前の姿がバレてないとはいえ危険性は高い。気をつけて行動しろ。」

A「は、はい！」

ロー「時間取らせて悪かったな、戻っていいぞ」

A「はい、失礼します」

Aの出ていった扉を見る。

ロー「ドフラミンゴ…お前は何が狙いなんだ…」