【ONEPIECE】月が綺麗だと、そう言って2【トラファルガー・ロー】 (ページ41)

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40.血の熱さは業火のように① ページ41

－Aside－

ロー「…い、おい、起きろ！A！」

A「ッ！……船長……ここは…」

目が覚めると、私は牢屋の中で手足を縄で縛られて転がっていた。

ロー「意識が無い内に運び込まれたみてぇだな。」

鬼哭もねぇ、と船長がため息を吐きながら手錠を鳴らす。

ロー「おまけに海楼石まで嵌めやがって…」

A「ってことは…」

ロー「詰んだな。」

絶望的なことを言いつつも船長が諦めた顔はしていないことに少し安心する。

村長「目が覚めたかの？」

ロー「テメェ…俺達をここから出せ！」

村長「お前達は金と交換するんじゃ。そっちのガキはまあ安いじゃろうが、トラファルガー、お前は高額賞金じゃからの。」

Dr「ですが村長、このまま置いておくと出られる可能性もあるのでは？海楼石があるとはいえ最近のルーキーですぞ。」

村長「そうじゃの…。指名手配はDead or Alive。」

「殺しても良いのう」

死の危険に身の毛がよだつ。

村長達が笑いながら私たちの前から姿を消した直後、牢屋の隅が赤く燃え始めた。

ロー「あの野郎、俺達を燃え殺す気か…」

A「このままじゃ…！」

ロー「取り敢えず火から離れるぞ。」

船長が私を手錠のついた両手で何とか抱えながら、緩慢とした動きで火から1番遠い隅に座る。

船長は海楼石を着けられ武器も無く、私は手足を縛られ身動きも取れない。

窓すらないこの空間では時間も分からないが、体内時計的にはもう暫くすれば朝が来るだろう。

皆が助からなくなるまでのタイムリミットも近い。

A「船長」

私は気合いで身体を起こして船長をまっすぐに見つめて言った。

A「私と、契約してください。」