【鬼滅の刃】神様の巫女 漆

＊ ページ18

「正座しろ！ 正座ぁ！！ この馬鹿野郎どもがぁ！！」

「なんだとてめっ」


ドゴォッ ぐるぐる びたん！！


「伊之助ぇ！！？ なんてことするんだ善逸！ 伊之助に謝れ！！」

「あﾞぁﾞ！？ お前が謝れ！ お前らが詫びれっ！ 天国にいたのに地獄にいた様な顔してんじゃねぇえええ！！ 女の子と毎日きゃっきゃきゃっきゃしてただけのくせに何やつれた顔してみせたんだよ！ 土下座して謝れよ切腹しろぉぉおおおおおﾞおﾞ！！！」

「なんてこと言うんだ！」

「黙れこの堅物デコぱちめがぁ！！ 黙って聞けよいいかァァアアアﾞ！！？？ 女の子に触れるんだぞぉ！？ 体揉んでもらえて！！ 湯呑みで遊んでる時は手を！！ 鬼ごっこしてる時は体触れるだろぉがぁ！！！ 女の子一人につきおっ ぱい二つ、お尻二つ、太もも二つついてんだよ！ すれ違えばいい匂いもするし！！ 見てるだけでも楽しいじゃろがぁあああい！！！ ぅひゃああああ幸せ！！！ うわああ幸せぇええええ！！！！」

「すみませ、あの……ほんと、すみません……」


ここでやっと、話は冒頭に追いつくわけだけど。あの馬鹿野郎、声が中にまで聞こえてるってことをまっっっっったく考えていやがらねぇ。そのおかげで私が今どんな気でいるかわかってんのかわかってねぇな絶対ぇあとでぶん殴るからな。単語の間のよくわからん空白もお前のせいだからな……！！ 胸って言いなさいよね……！！


「わけ分かんねぇこと言ってんじゃねぇよ！ 自分より体小せぇ奴に負けると、心折れるんだァ！！」

「やだかわいそ！！ 伊之助女の子と仲良くしたことないんだろ！ 山育ちだもんね？ 遅れてるはずだわ！ っあﾞーーかわいそぉぉおおお！！」

「かっちーん……あﾞあﾞあﾞ！？ 俺は子供のメス踏んだことあるもんねぇ！！」

「さいってーだよそれは！！」




「も……ほんと、すみません……すみません……」


聞こえた会話のまあ酷いこと。おかげで消えてしまいたいくらいの感覚を覚えてしまう。


「…………いえ、Aさんが悪いわけではないので」

「アオイちゃんめちゃくちゃ怒ってんじゃん、ごめんねぇ……」


大丈夫ですよ、大丈夫ですからと慰めてくれるのは看護婦の三人組。うっ、うっ、可愛い……。
最高にいたたまれなくなった私は正座したまま体を小さくすることしかできなかったけど、とりあえず戻ってきた善逸と伊之助の脇腹に一発ずつ蹴り(手加減はした)を入れたのは褒めて欲しいと思う。

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