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まあ、普段なら。村にいたおかげでそんな感じの視線には慣れているんだけれども、今はちょっと状況が違う。
まず私の体力的な問題だけど、端的にいうとわりとヤバみ。あの鬼と戦って身体に毒流されてる時点でやばいってのに、休んでないっていうか、寝てない。寝てない状態でここに連れてこられてる。
んでもって精神はお館様の声のおかげでギリギリときたもんだ。正確には声でフラッシュバックする前世の記憶ね。精神がすり減って本当にやばい。

そんな状態で、この視線。精神が落ち込んでいくのも仕方ないことでしょ。



結局、私の件は保留になった。刀とかに関しては神様に聞いとかなきゃなんだけど、処分ってのにはならなかった。
で、だ。隠の人に送ってもらった私は、けれども部屋の中までは送ってもらわなかった。
だってもう限界だったから。あんな視線に晒されて、あんな声を向けられて。気が気じゃない、なんて話じゃない。

そんな後に知らない人間と一緒にいるっていうのが無理だった。人と一緒にいるのにも体力っている。精神力だっている。これが友達だとか、親しい人ならまだしも全く知らない人だってんならめちゃくちゃいる。


だから、早く離れたかった。一人になりたかったし、そこにいるってわかってるなら…………会いたかったし。

身体が重い。意識もふわふわしてきた。
あーもう、足が痛いなあ。腕……感覚ないからわかんないや。


「……ぁ」


聞き慣れた音が聞こえた。顔を上げれば一つの部屋。音っていうか、これいびきだな。聞いたことあるいびき。寝てんのかよあいつ。は? 羨ましいんだけど。


「あ、A! って、え……!? ちょ、大丈夫か!?」


耳に馴染む、心が落ち着く声。ゆるゆると見れば、そこには慌てた様子の炭治郎がいて。近場には幸せそうに鼻提灯を作る善逸。猪は珍しく黙ったまま。
よたよたと歩いて、なんとか善逸が寝ているベッドまで歩いて、そして。

どふっ。

*→←第66話 精神安定剤



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ユズヒ(プロフ) - 神月莉乃さん» コメントありがとうございます! すみません、こっちの準備を整えてからパスワードを外そうと思い遅くなってしまいました…。もうパスワード保護は外して全体公開にしているのでぜひ読んでくださいね!! (2019年12月8日 16時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
神月莉乃(プロフ) - もしかして続編ってパスワードかけてるやつですか?出来ればパスワード外してくれると嬉しいです!身勝手なお願いをしてしまい申し訳ないです…続編を出すならパスワードなしにしてもらえると嬉しいです!更新待ってます! (2019年12月8日 16時) (レス) id: a219a83582 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - 夜美さん» いいですよねあのシーン。私も好きです! 柱からしてみれば本当に得体の知れない存在ですからね…。人間分からないものは恐れてしまうもの…。あの二人のあのシーンを書きたいがために頑張りましたとも!! 優しい!! 世界!! (2019年12月2日 0時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
夜美 - 一日に何回コメントするのこの馬鹿夜美は。でも、生殺与奪の権って言葉が出てきて、あー!ってなりました。そのシーン好きなんです。柱から恐れられる(?)って相当だなぁ。そしてやっと帰ったぞ蝶屋敷ぃ!優しい人が多いねえ。紋逸と権八郎はナイス! (2019年12月1日 23時) (携帯から) (レス) id: 17b8cf45ac (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - jolinさん» コメントありがとうございます!! ハマってくれて嬉しいです!これからもよろしくお願いしますー!! (2019年12月1日 20時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年10月22日 21時

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