* ページ4
家の中……というか庭は広かった。確かに外から見ても大きい家だなと思ってはいたけど、ここまで広いとは。お婆さんとの間をすこし空けて先頭に炭治郎、その次に善逸、伊之助、最後に私が並んでお婆さんに着いて行く。
「あの婆さん足速っ!」
「ちょ、伊之助あんまりきょろきょろしないの」
「こちらでございます」
かぽーん。そんな音が聞こえてきそうな気さえした。
「…………なんっじゃこりゃ」
家の中に通されて、襖を開ければ着るものまで用意されていて。驚く間も無いままに、どうしてか私は今お風呂に入っていた。
肋が痛い。じんじんする。でもお風呂入らなきゃ汗とかで気持ち悪いし正直言って本当にありがたい。温かいお湯はやっぱり落ち着く。
「色々、あったなぁ」
思い返せば本当に今日は色々あった。ありすぎた。ぐるぐる回る屋敷に母親を自称する鬼、終いには猪頭を被った美少年。本が一冊書けるのではと思ってしまうぐらい濃厚な一日だった。
善逸が剣術と精神共に強くてすごいってことが改めて分かったし、本当になんかもうめちゃくちゃ濃い一日だ。
「……強く、なりたいなぁ」
呟いて強くなれるなら誰も苦労したりしない。そんなこと分かっちゃいるけど、でも呟かずにはいられなかった。まだまだ弱い私は、そうして焦がれてしまいがちだ。ううん未熟。
「もっと強くなれるってのはいいことなんだけどなぁ。それでもさぁあぁ」
もやもやとするものはやっぱりあるもので。
結局私は、お婆さんが声をかけに来るまでお風呂で唸ってて、危うく逆上せかけた。
552人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユズヒ(プロフ) - nogiruka03161さん» コメントありがとうございます! 絶世の美少女とはなんと嬉しいお言葉。夢主が聞いたらドヤ顔で調子に乗りますね。その認識で大丈夫です!それ故に言葉遣いや所々の残念さが目立つというか際立つというか玉に瑕……みたいな感じです! (2019年10月7日 23時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
nogiruka03161(プロフ) - 前から思っていたのですが、夢主の美少女レベルはどれくらいなんでしょうか。主要人物は、禰豆子ちゃん、胡蝶姉妹、カナヲ、蜜璃ちゃん、鬼側なら堕姫と、美少女や美人が多いですよね。善逸の過去の発言や鬼に容姿で目をつけられるあたり絶世の美少女と認識してます。 (2019年10月7日 21時) (レス) id: 5ed8b171b4 (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!個人的に善逸との絡みは私も書くの好きなのでそう言って頂けるととても嬉しいです!鴉は焼き鳥になりました。 (2019年10月5日 19時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
夜美 - 巫女ちゃんと善逸の絡み好き。善逸と残ってあげるの今まで見たことないからおぉこれいいなって思った、デス。(ちょっと鴉風)あと善逸の優しさと巫女ちゃんの赤面好きそれをからかう鴉も (2019年10月5日 9時) (携帯から) (レス) id: 17b8cf45ac (このIDを非表示/違反報告)
ユズヒ(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!手紙だとあいつは大体おちょくってくる奴です。そうなんですよ!絶対可愛いなと私も書きながら思いまして!!絶対!!可愛い!!! (2019年9月22日 10時) (レス) id: 717d8ad01f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユズヒ | 作者ホームページ:
作成日時:2019年9月16日 16時